◇酢とクエン酸 ― 2006年05月30日 23時00分01秒
友人から「クエン酸の効果に驚き」というメールをもらった頃、私は酢水を台所用洗剤として利用していた。クエン酸の効果については知っていたが、その当時はまだまだクエン酸は酢にくらべると高価だった。
しかし、最近になって掃除用として、粉末のクエン酸が安価に出回るようになってきて、酢の方が割高になりつつある。
「重曹でお掃除」などなど、最近は合成界面活性剤を使わない掃除や台所の掃除方法が注目されつつあるが、最初の頃は「重曹とクエン酸を利用して…」と書かれていたのに、最近出回っているものは大抵「重曹と酢を利用して」と書かれている。
いったい何が違うのか?
酢は酢酸でクエン酸とは違う種類の酸であることは分かっている。
クエン酸自体は自然素材由来の材料で作られたもので、口に入れても安全であるということもわかっているが、もともと食材として利用されてきた酢とくらべると、なんとなく酢の方が安全度が高いような気がしたりする。
そこで、酢とクエン酸を比べてみた。
■酢
酢を同量の水でうすめて、スプレー容器に入れて使ってみた。
まず、台所のシンクがぴかぴかになる。
排水口のところのゴミ受けや、その下のねずみ色の器具なんかも、酢水をスプレーしてちょっとおき、スポンジでこすると、みるみるうちにぬるぬるがとれる。
我が家の水きりかごは、油断していると水受けのところに赤いぬるつきが発生するが、酢水で洗うようになってからは、その発生がなくなり、汚れもつきにくくなった気がする。
蛇口周辺の水あかのどろどろも、スプレーして水で流すだけでごそっととれる。
ただあんまりよく落ちるので、あちこちにスプレーしまくっていたら、すぐに500mlくらいは使ってしまう。もう少し薄めて使ってもいいかもしれないとも思う。
■クエン酸
5%のクエン酸溶液を作り、スプレー容器に入れて使ってみた。
効果は酢とあまりかわらないが、汚れのつきにくさは酢の方が良いように思う。酸の濃度自体が厳密でないので、酢と比較するには酢で利用していた酸の濃度を調べる必要があるが、クエン酸の容器に書いてあった説明書きには「4%~5%」と書かれていたので、それ以上濃くするのに躊躇した。
一番酢との違いを実感したのは、こげつきの落ちやすさだ。
10年間水洗いのみで、セラミック化していた灰皿のこげつきは、どんなにたわしでこすっても落ちなかったのだが、5%のクエン酸溶液をスプレーして5分ほど放置したところ、綺麗さっぱり落ちてしまった。
酢でも試してみたが、ここまでは落ちなかった。
ただ、昔あった粉ジュースのような匂いがするのが気になる。ちょっとならいいのだけど、長くかいでいると気分が悪くなる。
酢の匂いの方に慣れてしまったからかもしれないが、私はあまりこの匂いは好きではない。
★注意したいこと
酢もクエン酸も“酸”なので、アルミ製品への使用はしない方がいいらしい。クエン酸の容器にはその旨の注意事項がなかったのだが、アルミの鍋は何度か洗っているうちに溶けてしまう。
うちでは、ステンレスの雪平鍋のごけつき落としに利用したところ、取っ手と鍋本体をジョイントしていた金具はアルミだったらしく、一回で溶けて取っ手がとれてしまった。
ちなみに取れたときはクエン酸を使用したときだが、それまで酢も利用していたので、どちらのせいかは不明。
クエン酸は容器に注意書きがあるので、概ねそれに従って使用すればいいが、酢はもともと洗剤として使用するものではないので、やはり注意が必要かと思う。特に漂白剤などと併用すると、場合によっては有毒なガスが発生する可能性もあるので注意したい。
●どちらがいいか
はっきり言ってしまえば、酢でもクエン酸でもどちらでもいいとは思うが、私は酢の方が使いやすいと思った。クエン酸はたいてい粉末の状態で販売されているので、溶液を作るときにいちいちはかったりして面倒なのだ。
酢だと、適当にどばどば入れて使えるし、食用とは別に洗剤おきばに一本おいておくだけで、野菜のあくとりからまないたの消毒まで利用できる。もともと液体なので、自由にその濃度を変えられるのも魅力だと思った。
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その後の記事はこちら
http://makura.asablo.jp/blog/2009/10/21/4644475
しかし、最近になって掃除用として、粉末のクエン酸が安価に出回るようになってきて、酢の方が割高になりつつある。
「重曹でお掃除」などなど、最近は合成界面活性剤を使わない掃除や台所の掃除方法が注目されつつあるが、最初の頃は「重曹とクエン酸を利用して…」と書かれていたのに、最近出回っているものは大抵「重曹と酢を利用して」と書かれている。
いったい何が違うのか?
酢は酢酸でクエン酸とは違う種類の酸であることは分かっている。
クエン酸自体は自然素材由来の材料で作られたもので、口に入れても安全であるということもわかっているが、もともと食材として利用されてきた酢とくらべると、なんとなく酢の方が安全度が高いような気がしたりする。
そこで、酢とクエン酸を比べてみた。
■酢
酢を同量の水でうすめて、スプレー容器に入れて使ってみた。
まず、台所のシンクがぴかぴかになる。
排水口のところのゴミ受けや、その下のねずみ色の器具なんかも、酢水をスプレーしてちょっとおき、スポンジでこすると、みるみるうちにぬるぬるがとれる。
我が家の水きりかごは、油断していると水受けのところに赤いぬるつきが発生するが、酢水で洗うようになってからは、その発生がなくなり、汚れもつきにくくなった気がする。
蛇口周辺の水あかのどろどろも、スプレーして水で流すだけでごそっととれる。
ただあんまりよく落ちるので、あちこちにスプレーしまくっていたら、すぐに500mlくらいは使ってしまう。もう少し薄めて使ってもいいかもしれないとも思う。
■クエン酸
5%のクエン酸溶液を作り、スプレー容器に入れて使ってみた。
効果は酢とあまりかわらないが、汚れのつきにくさは酢の方が良いように思う。酸の濃度自体が厳密でないので、酢と比較するには酢で利用していた酸の濃度を調べる必要があるが、クエン酸の容器に書いてあった説明書きには「4%~5%」と書かれていたので、それ以上濃くするのに躊躇した。
一番酢との違いを実感したのは、こげつきの落ちやすさだ。
10年間水洗いのみで、セラミック化していた灰皿のこげつきは、どんなにたわしでこすっても落ちなかったのだが、5%のクエン酸溶液をスプレーして5分ほど放置したところ、綺麗さっぱり落ちてしまった。
酢でも試してみたが、ここまでは落ちなかった。
ただ、昔あった粉ジュースのような匂いがするのが気になる。ちょっとならいいのだけど、長くかいでいると気分が悪くなる。
酢の匂いの方に慣れてしまったからかもしれないが、私はあまりこの匂いは好きではない。
★注意したいこと
酢もクエン酸も“酸”なので、アルミ製品への使用はしない方がいいらしい。クエン酸の容器にはその旨の注意事項がなかったのだが、アルミの鍋は何度か洗っているうちに溶けてしまう。
うちでは、ステンレスの雪平鍋のごけつき落としに利用したところ、取っ手と鍋本体をジョイントしていた金具はアルミだったらしく、一回で溶けて取っ手がとれてしまった。
ちなみに取れたときはクエン酸を使用したときだが、それまで酢も利用していたので、どちらのせいかは不明。
クエン酸は容器に注意書きがあるので、概ねそれに従って使用すればいいが、酢はもともと洗剤として使用するものではないので、やはり注意が必要かと思う。特に漂白剤などと併用すると、場合によっては有毒なガスが発生する可能性もあるので注意したい。
●どちらがいいか
はっきり言ってしまえば、酢でもクエン酸でもどちらでもいいとは思うが、私は酢の方が使いやすいと思った。クエン酸はたいてい粉末の状態で販売されているので、溶液を作るときにいちいちはかったりして面倒なのだ。
酢だと、適当にどばどば入れて使えるし、食用とは別に洗剤おきばに一本おいておくだけで、野菜のあくとりからまないたの消毒まで利用できる。もともと液体なので、自由にその濃度を変えられるのも魅力だと思った。
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