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◇犬の恐怖体験2006年06月08日 20時53分00秒

昔は犬が嫌いだった。
小学生の頃そろばん教室に通っていたのだが、そこの周辺に野蛮で有名な野良犬がいた。
近所の子供が追い掛け回されたという話を何度も聞き、親からは「犬にかまれると狂犬病になって気が狂って死ぬ」と言われたので、その恐怖は絶大なものだった。
ある日そろばん教室に行ったとき、同じクラスの友達Kが「さぼって遊ぼう」と言う。
つい口車にのせられて遊びに行こうとすると、例の野良犬がおいかけてきた。
泣きながら友人Kと二人で走ってにげようとするが、友人Kはクラスでも1、2を争う足の速さで、とうてい私はおいつけない。
あたりまえのように私は野良犬のターゲットになり、いきおいあまって前のめりに転んだところを、犬が背中にのって顔の匂いをくんくんかいだ時の恐怖は、口では言い表せないものだった。

それから犬が嫌いになった

十数年前に、神奈川県の大山に行ったときのこと。
行きはケーブルカーで行き、帰りは山道をてくてく歩いて下ったときのことだ。
後ろにでかいブルドックを連れてハイキングに来ている家族連れがいた。
それを見たとき、山道で疲れていたこと、犬がでかかったこと、うしろにぴったりとついてきていることなどから、小学校の時の野良犬に襲われたことを思い出してしまった。
最初はこわごわ歩いていたが、ブルドックが私の足に鼻をつけたのをきっかけに、恐怖は最高潮に達してしまった。
大の大人が泣きながら、「怖いよ〜」と叫びつつ、山道を走り降りたのだ。

ブルドックの飼い主は笑いながら、「ごめんなさいね」と謝ってきたが、たぶん私の所業は大変おかしかったに違いない。
今思うと顔から火が出るほどはずかしいが、怖いものは怖いのだ。

現在は、友人に犬を飼っている人が多く、家に遊びに行くと襲われる(犬にしてみれば、遊ぼうと思ってなついてくるのだろうが)ので、とても「嫌いだ」とはいえなくなってしまった。
そして、そのうちに犬に接するということだけはなれてしまった。

◇頼むから一発できめてくれ2006年06月08日 21時05分51秒

私は注射が嫌いだ。
皮下注射なら、注射をしているときの痛みさえこらえればいいのだが、血管注射となるとそうはいかない。
私の血管は細くて、つるつるしていて、しかも中にうまっているので、大変探しづらいのだと採血する人は必ず言う。
中にうまっているので、皮膚から針を入れた後、下手な人は必ず中で針を動かして血管をさぐるのだが、これが痛い。
動くなと言われても、痛みによる条件反射で逃げてしまう。

だいたい一発で血管に入ったことなど稀で、たいてい両腕両方とも針を刺されることが多い。
いつも同じ場所で採血するので、私の皮膚の血管位置には無数の針痕が残っている。
一度の採血で失敗した数としては、今までで最高は10回だった。
右腕3回、左腕3回、左手首2回、右手首1回でもだめで、最終的には手の甲になる。手の甲はさすがに皮膚が薄いので、激痛が走る。

数年前救急車で運ばれた私のレントゲン写真を、当直のインターンの医者は、あろうことか左右見間違え、あとでえらいめにあったことがあるが、なんの因果かその医者が外来スタッフに入ったときに、私の担当医になったのだ。
ある年入院した際に、病室で採血したのだが、10回の最高記録を作ったのもその医者だった。
腹が痛くて入院したのだが、腹の痛みも耐えかねる上にその所業に、私はベッドの上でのたうち回り、「頼むからもう辞めてくれ」と病室で叫んでしまった。

あきらめたその医者は、自分の上司に報告し、後に上司医者が病室にやってきた。
「S先生より上手でないといやです」と言う私に、「あいつよりはキャリアがあるからずっと上手だよ」と笑いながら言った。
たしかにS医師よりは上手だったが、その医者も3回失敗し4回目でやっと成功した。



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