◇『私の男乳と卵』 ― 2008年01月30日 23時51分18秒

今日書店に行ったときのこと。
書棚の横に、新刊か何かのチラシが展示されていたのだか、それを見てなんだかすごいタイトルだと驚いた。
「私の男乳と卵」
父子家庭の話なのか、それともゲイのカップルが子供を育てる話なのか、といろいろ一瞬のうちに逡巡したのだが、よくよく見るとそれは今年の直木賞と芥川賞の受賞作品「私の男」と「乳と卵」という別々の作品だった。
書棚の幅ぎりぎりにめいっぱいの文字で書かれているため、二枚のチラシにすきまがなく、一瞬見るとタイトルが続いて読めてしまうのだ。作品名の上にちゃんと「138回直木賞受賞」と「138回芥川賞受賞」という文字があるが、黒いバックで強調されているにもかかわらずこちらはすぐには目に入ってこなかったのである。
それにしても、それぞれの作品名はたいしてインパクトのあるものではないのに、続けて読むとものすごいインパクトがある(私だけか?)。「男乳」に対してどういう内容の物語なのか、しかも男には持ち合わせないはずの「卵」というのもタイトルになるのだ。子育てに関連する「乳」と「卵」が「男」と冠しているだけで、なにやら訳ありのような雰囲気になってしまう。
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