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◇4テラは、4,398,046,511,104バイト2011年06月05日 23時06分52秒

今日、4テラバイトという容量のハードディスクを購入した。
写真だとか、ビデオだとか、いろいろと入れておくためである。
我が家にデジカメが登場した十年以上前から、我が家では写真をプリントするということをやめてしまった。
思い出は全て、ハードディスクの中である。

いまどきは、ハードディスクも数万出せばかなりの大容量のものが買える。
この手のハードディスクを買うたび、自分で初めてパソコンを使った頃や、初めてパソコンを購入したときのこと、初めてハードディスクを購入したときのことを思い出す。

思い出話をする前に、パソコンのデータ容量の単位について説明しておく。
コンピュータの一番シンプルなデータは、英数半角文字である。この英数半角文字1文字が1バイトだ。
日本語の文字は半角2文字分の容量なので、2バイト文字と呼ばれている。
これが1024集まると、1キロ(K)バイトになる。
1024バイト=1キロ(K)バイト
1024キロバイト=1メガ(M)バイト
1024メガバイト=1ギガ(G)バイト
1024ギガバイト=1テラ(T)バイト

一般的には、1000ごとで単位が変わるのが数量単位の決まりだが、コンピュータの場合は8の倍数で増えていく決まりがあるため、1024ごとに単位が変わることになる。
ただ、最近ではあまりにも大容量であるため、細かい数字は意味をなさないため、わかりやすく1000ごとに単位を増やすようになってきている。
「512メガバイトのメモリ二枚で1ギガバイト」というような表記になっているのは、そのためだ。

私が仕事で最初に使っていたのは、8インチ(200mm)のフロッピーディスクだった。しかし、これはすぐに5.25インチ(130mm)フロッピーディスクに変わっていった。
容量は、規格によってもいろいろだったが、一番利用されていたのは、512キロバイトという容量だったと思う。
(実際、8インチも5.25インチも1.28メガバイトという容量のものもあったが、当時会社では「高い」という理由で、一番価格的にも利用しやすかった512キロバイトを使用していた。また、パソコンによっては1.28メガのフロッピーディスクが読めない場合もあったため、一番汎用性の高い規格が私の周囲で採用されていた。)

その後出てきた3.5インチ(89mm)フロッピーディスクは、2DDと2HDという二つの容量規格があった。
2DDは750キロバイトで、当時日本で主流だったNECのPC98シリーズと、IBMなどのAT互換機やワープロなどとの情報交換が、始めて簡単にできるようになった。
2HDは1.44メガバイトだった。
当時、5.25インチから3.5インチに主流が変わり、それまでの512キロバイトから1.44メガバイトに容量が増えたことだけでも、ものすごくうれしかったのを覚えている。

それと同時期に、初めて外付けハードディスクというのが、会社に導入された。
大きさははっきり覚えてはいないが、会社の先輩が「ドカベン」と呼んでいたのは覚えている。14インチディスプレイの横において、奥行きがディスプレイと同じくらいだったような気がする。
容量は10メガバイト。
当時、512キロバイトが私の記憶装置の一つのMAX単位だったので、この容量はまるで海のような大きさに感じた。512キロバイトの倍が1024キロバイト≒1メガバイトである。この10倍が一つのMAX単位になっていることが、感動したのだった。

当時、3.5インチフロッピーディスクは、2HDが10枚1箱で1000円以上していた。
このときの10メガバイトのハードディスクがいくらだったのかは、私は知らない。
ただ、私と出会う前の旦那がパソコンを購入した際、内蔵の40メガのハードディスクが10万円以上したことを記憶しているので、その数年前であるこの時期だと10メガでも10万円以上はしたのではないかと思う。

その後、私は自分でパソコンを購入した。
当時は一体型の筐体がかわいいAppleのMacintoshが人気だったが、仕事で使うスペックのものだと、本体だけで100万円以上したので、当時一番日本で普及していたPC-9801DXの5インチFDDモデルを購入。
内蔵ハードディスクの存在はその頃はさすがに知っていたが、ハードディスクを個人で所有するなど、私にとっては夢のまた夢だった。
当時は、OSでさえフロッピーディスクで起動し、アプリケーション・ソフトはAドライブのOSの入ったフロッピーディスクを入れ替えて使用していた。フロッピーディスクドライブは2基あり、Bドライブはデータ記録用のドライブとして使用する。
ハードディスクが内蔵であるのが普通になってから、起動ハードディスクがCドライブなのは、フロッピーディスクで起動していた名残である。現在は、フロッピーディスクドライブ自体がパソコンから消えてしまったので、AとBドライブも幻と化してしまった。

私がハードディスクを始めて購入したのは、パソコンを自分で購入してから3年目のこと。
パソコンの記憶媒体が、フロッピーディスクからハードディスクへと移行し、ハードディスク自体も大容量になっていった頃のことだ。
清水の舞台から飛び降りた気持ちで買ったのは、120メガバイトの外付けハードディスクである。価格は138,000円だった。
初めて触れたハードディスクが、10メガバイトで海のようだと思ったときから5年も経っていない。
100メガバイト以上のハードディスクが、当時10万円台で買えることが驚きだったのを覚えている。

マイクロソフトのOSは、MS-DOSからWindowsになり、それまで一般的にはワープロ代替機扱いだったパソコンが、ワープロ以外のあらゆることがコンピュータ技術者でなくてもできるようになっていくに従い、ハードディスクはパソコンの必需品となっていった。
パソコンの携帯用記録メディアはフロッピーディスクからZipドライブ、MO、CD-R、DVD-Rと大容量に移行していき、容量の単位もキロ→メガ→ギガが普通になって久しい。
いまや、メモリでさえギガ容量のものも存在するのだ。
そしてテラである。

テラが家電に入ってきた時点で、それはもう一般的な記号だと私は思う。
使う人が意味をわかっているかのどうかは、この際問題ではないだろう。
4テラは4メガの約100万倍、私が最初に138,000円で購入したハードディスクの約3千3百倍の容量のハードディスクが、約5分の1以下の値段で買えるのだ。

思い出の形も、アルバムからハードディスクへ、そしていまやテレビさえも端末出力機として利用できるようになってきている。
新しい4テラのハードディスクは、2テラのハードディスクが2台入っている形なので、最近のハードディスクとしては、筐体がやや大きめだ。
私は何かあったときに、この4テラを抱えて持ち出せるのだろうかと、買うときにはそちらの方がちょっと心配だったりした。

3.5インチ2HDフロッピーディスク一枚の容量は、1.44メガバイト≒半角1,509,949.44文字。
私が初めて購入したハードディスクの容量は、120メガバイト≒半角125,829,120文字。
そして、今回購入したハードディスク容量は、4テラバイト≒半角4,398,046,511,104文字である。
音楽も画像も動画も全てが、この半角文字の集合体だ。
人間の脳の容量は、だいたい140テラバイトだという意見をネットで見た。
そのうち、家庭で使われるハードディスクの容量が、簡単に人間の脳を越える日も、そう遠い話ではなさそうだ。



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