◇ベトナム旅行記09 ~半日市内観光ツアー その3~ ― 2012年06月07日 04時35分00秒
■半日市内観光 ベトナム歴史博物館
ベトナム歴史博物館の入口付近。
半日観光のメインは、ベトナム歴史博物館。
古い建物の入口に入ると、そこには小さな美しい中庭がある。まるで、ヨーロッパ映画に出てくる古いベトナムの風景のようだ。
古い窓枠がぐるりと庭を囲み、中央には小さな噴水。そして、色とりどりの花がセンス良く配置されている。
入口を入って左手にある、黄色の花をたわわにつけた木が印象的。
この木は、ホーチミン市内の街路樹でもよく見かけたが、実際何の木なのかはわからない。アカシアにも似ているが、葉っぱが違うし、花のつき方もちょっと違うような気がする。
ホーチミンの街中は本当に花が多いのだが、とりわけ黄色の花をつける植物が多いような気がした。
それ以上に印象的だったのは、ペンギンのゴミ箱だ。
この庭の中だけでも5体はいるのだが、なぜにペンギン? そしてなぜに緑色?。 日本のこの手のペンギンと比べても、目がうつろで写実的でもある。決してファンシーではないので、かわいいという感じでもないのだが、なぜかこの雰囲気のある庭に妙にマッチしていた。
実際、このペンギンのゴミ箱は、街のあちこちでも見かける。
帰国して調べてみたところ、このペンギンのゴミ箱に注目した人は多かったらしく、様々な目撃情報を確認した。
ちなみに、ホーチミンのサイゴン動物園にもこのゴミ箱は存在するらしいのだが、その動物園にはペンギンはいないのだそうだ。
黄色い木の反対側には、雰囲気のあるミュージアムショップがある。少数民族の衣類や道具、その他展示物のレプリカなども売られているが、商売っ気はまったくないようで、どこか山の中にでもきたような静かなたたずまいだ。
私たちの他にも観光客はいたが、それほど混み合っているようでもなく、フーンさんの説明に従って小一時間ゆっくり観光することができた。
館内は写真不可のため撮影はできなかった(しかし、ガイドなしの人の中には、展示物の撮影を構わずしている人も多かったが)。
館内は、原始時代から現代に至るベトナムの歴史が展示されている。
蒙古の襲来や、度重なる中国との戦争、侵略。そしてフランスの侵略、統治。日本の統治時代も存在する。その時々の時代の装飾品や調度品が、歴史を物語る。やはり中国からの文化的影響は多いようで、中国風の装飾が目立つ。
また、ベトナムは今でも仏教国であるが、その時代時代の仏像の変異もなかなか興味深い。
日本の仏像だと半眼という印象が強いが、思い切り目を見開いているものもあったりする。
フーンさんの説明の中で、一番興味深かったのは、ベトナムの少数民族の話だった。
ベトナムには54もの民族が存在し、みなそれぞれの文化の中で今も生活をしているが、少数民族間でのいさかいはこれまでほとんどなかったというのだ。
ベトナムの主要民族はベト族(キン族)で、ベトナム人の80%を占めるらしい。
少数民族の中には山岳民族も多いのだが、もともとが山岳民族で、戦いによっておいやられたとかそういうことではないということなのか。
あまり詳しいことは聞けなかったが、民族間のいさかいなく暮してきた土地に、まったく違う土地から侵略してきた民族に土地や文化を奪われた歴史は、今でこそ街の中をきれいに彩ってはいるが、悲しい歴史の一面でもあるということなのだろう。
見学が終了し、フーンさんから「トイレに行く人はここで行ってください」と、このツアーの中で初めてトイレを案内された。
他のツアー客のほとんどがトイレに行き、私もこのチャンスを逃さなかった。
博物館のトイレはミュージアムショップの脇にあるのだが、外から見ると小さな事務所みたいな雰囲気。白い小さな木戸がかわいい。
トイレは清潔で、ちゃんとトイレットペーパーも便座も備わっていた。
つづく
ベトナム歴史博物館の入口付近。
半日観光のメインは、ベトナム歴史博物館。
古い建物の入口に入ると、そこには小さな美しい中庭がある。まるで、ヨーロッパ映画に出てくる古いベトナムの風景のようだ。
古い窓枠がぐるりと庭を囲み、中央には小さな噴水。そして、色とりどりの花がセンス良く配置されている。
入口を入って左手にある、黄色の花をたわわにつけた木が印象的。
この木は、ホーチミン市内の街路樹でもよく見かけたが、実際何の木なのかはわからない。アカシアにも似ているが、葉っぱが違うし、花のつき方もちょっと違うような気がする。
ホーチミンの街中は本当に花が多いのだが、とりわけ黄色の花をつける植物が多いような気がした。
それ以上に印象的だったのは、ペンギンのゴミ箱だ。
この庭の中だけでも5体はいるのだが、なぜにペンギン? そしてなぜに緑色?。 日本のこの手のペンギンと比べても、目がうつろで写実的でもある。決してファンシーではないので、かわいいという感じでもないのだが、なぜかこの雰囲気のある庭に妙にマッチしていた。
実際、このペンギンのゴミ箱は、街のあちこちでも見かける。
帰国して調べてみたところ、このペンギンのゴミ箱に注目した人は多かったらしく、様々な目撃情報を確認した。
ちなみに、ホーチミンのサイゴン動物園にもこのゴミ箱は存在するらしいのだが、その動物園にはペンギンはいないのだそうだ。
黄色い木の反対側には、雰囲気のあるミュージアムショップがある。少数民族の衣類や道具、その他展示物のレプリカなども売られているが、商売っ気はまったくないようで、どこか山の中にでもきたような静かなたたずまいだ。
噴水。水草の花が咲いてる。 | ペンギンのゴミ箱。 | |
ミュージアムショップの店頭にある、仏像の頭。 |
私たちの他にも観光客はいたが、それほど混み合っているようでもなく、フーンさんの説明に従って小一時間ゆっくり観光することができた。
館内は写真不可のため撮影はできなかった(しかし、ガイドなしの人の中には、展示物の撮影を構わずしている人も多かったが)。
館内は、原始時代から現代に至るベトナムの歴史が展示されている。
蒙古の襲来や、度重なる中国との戦争、侵略。そしてフランスの侵略、統治。日本の統治時代も存在する。その時々の時代の装飾品や調度品が、歴史を物語る。やはり中国からの文化的影響は多いようで、中国風の装飾が目立つ。
また、ベトナムは今でも仏教国であるが、その時代時代の仏像の変異もなかなか興味深い。
日本の仏像だと半眼という印象が強いが、思い切り目を見開いているものもあったりする。
フーンさんの説明の中で、一番興味深かったのは、ベトナムの少数民族の話だった。
ベトナムには54もの民族が存在し、みなそれぞれの文化の中で今も生活をしているが、少数民族間でのいさかいはこれまでほとんどなかったというのだ。
ベトナムの主要民族はベト族(キン族)で、ベトナム人の80%を占めるらしい。
少数民族の中には山岳民族も多いのだが、もともとが山岳民族で、戦いによっておいやられたとかそういうことではないということなのか。
あまり詳しいことは聞けなかったが、民族間のいさかいなく暮してきた土地に、まったく違う土地から侵略してきた民族に土地や文化を奪われた歴史は、今でこそ街の中をきれいに彩ってはいるが、悲しい歴史の一面でもあるということなのだろう。
見学が終了し、フーンさんから「トイレに行く人はここで行ってください」と、このツアーの中で初めてトイレを案内された。
他のツアー客のほとんどがトイレに行き、私もこのチャンスを逃さなかった。
博物館のトイレはミュージアムショップの脇にあるのだが、外から見ると小さな事務所みたいな雰囲気。白い小さな木戸がかわいい。
トイレは清潔で、ちゃんとトイレットペーパーも便座も備わっていた。
つづく
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