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◇予防接種の履歴を知りたい2013年04月02日 01時22分39秒

巷で風疹が流行っている。
妊娠している人が風疹にかかった場合に、産まれた子供に障がいが出るケースがあるとのニュースを耳にする。
この手のニュースは毎年のように、なんかかんか病気が変わってニュースになる。
現在行われている予防接種のシステムが問題になる場合もあるし、現在の風疹のように過去の接種を受けたか受けないかが問題になっているケースもある。

風疹云々とは別に、自分は予防接種と言われるものは、どういうものを受けているのか気になった。
うちには子供がいないので、恥ずかしながら予防接種というものがどのようなシステムで現在行われているのかとか、現在はどういうものが接種されているのかなどまったくわからない。
私的に受けたのは別として、昔は学校で一斉に予防接種を受けていた。それより前は親の任意で病院で受けていたのだろう。
公的な予防接種はみんなが受けたのだから、何年生まれから何年生まれの人は、何々の予防接種を受けているかどうかだけでも公開されているのだろうと思ったのだが、インターネットで「予防接種 履歴」などでググっても出てこない。
出てきたのは、

国内外の最新医療情報を発信!QLifePro医療ニュース
2012年08月03日 PM12:00
アメリカで話題!ワクチン接種履歴をオンラインで確認可能に

米国インディアナ州での新しい試み

7月24日付、アメリカ発インターネット情報サイトwane.comによると、アメリカ連邦政府と州事務局は、インディアナ州の保健局が、インディアナ州地区の住民らの予防接種履歴をインターネット上で確認できるシステム「MyVaxIndiana」の提供を発表した。

<中略>

日本においては、各自の予防接種履歴は、出生時に配布される母子手帳に記録され、各自で保管、確認することになる。引っ越しなどによる紛失の可能性もあり、親の記憶に頼ることも多い。このようなシステムが日本でも実施されることを望む。
<引用終わり>


となっている。
別な類似記事でも、『去年日本脳炎のワクチン接種で亡くなった10歳の男の子の事件に際し、併用禁忌とされている2種類の薬を服用していたことが判明していることで、このようなシステムの重要性を示唆している(そめやデンタルクリニック「お知らせブログ」『予防接種履歴確認システム』2012年11月9日)』。

これを見てみると、現在日本では、自分がいつどんな公的予防接種を受けたのかは、大雑把にでもわからないらしい。情報が開示されていないというやつだ。
それで所管に保険所に聞いてみたところ、そのような資料は公開されていないとのこと。
だいたいの人が母子手帳に記録されいるはずだと言われたが、小学校の予防接種で学校に母子手帳を持参した記憶はない。
そのことを質問したところ、「母親に連絡がいっているはずなので、母親が記録していることになっている」との返事。「あなたが小学校の頃は、そんな連絡が親にいっていたことをあなた自身ご存知でしたか?」と質問したところ、保険所の女性は「いや~記憶にないですね」と苦笑いしていた。
厚生労働省の予防接種室というところに聞いてみたら、質問して一番最初に聞かれたのは「B型肝炎の訴訟に関することですか?」というもの。

どちらの機関にも、質問の意図として「今回報道されている風疹の予防接種の有無を考えたところ、自分がこれまでどんな予防接種を受けたかを知りたかった」と伝えた。
その返事として、風疹に関してだけ言えば、20代~40代と報道されてはいるが、1977年から1994年までは学校で接種が行われており、私の年代では中学校で女子のみが接種が行われたらしい。
なぜ女子だけだったのかなどの詳しいことは、対応してくれた方も資料を確認しながらで詳しいことは答えられそうになかったので聞かなかった。
また、子供の頃に予防接種を受けても、年齢と共に抗体が弱くなってきて、それは個人差があるので、自分でどんな抗体を持っているかは、抗体検査(保険適用外)を受けるとわかると教えてくれた。費用としては格差はあるものの、だいたい1万円強くらいらしい。

返答として特徴的は、「そんなこと初めて質問されました」的な対応。
グーグルで「予防接種」で検索すると、2番目か3番目に検索履歴にひっかかってくる文言なのに、そんなわけねーだろと言いたい。

それにしても、母親がマメな性格でない限り、記録は正しく行われていない可能性もあるわけだ。
災害などで消失している可能性だってあるし、さまざまな理由で親がすでに管理していない場合だってあるだろう
海外移住のときなどは履歴がないと困る場合だってあるはずだし、なんとなく自分の身体に何を注入されているのか知りたいと思うのは、今の世の中では当然の要求であるような気がするのだが。
B型肝炎訴訟の例もあるので、知られては困る理由でもあるのだろうか。
みんなが知っているし調べればわかりそうなものなのだが、なぜ情報開示しないのか不思議でならない。

それにしても、国民人口を増やす目的の一つとして予防接種というのが行われているのに、そのシステムがおざなりなばかりに、かえって人口を減らす原因の一つになっているのではないかと思うと、本末転倒なのではないかと思うのは、私だけなのだろうか。
年齢と共に抗体が弱くなるのであれば、人間ドックなどで任意に抗体検査を行い、必要であれば接種するシステムがあればいいと思うのだが。
まして、コンピュータがここまで普及している現代で、このような情報が母親まかせというのもいかがなものかと思ったりする。
訴訟目的の人はもっと詳しい履歴が必要かとは思うが、自分のことが知りたいだけなら何年生まれの人がいつ頃どこで何の予防接種を受けたのかが表になっているだけでもいいと思うのだが、そんな簡単なことではないのだろうか。

せめて、自分の身体に国が何をいつ入れたのかだけでも開示してほしいと心底願うと共に、夫婦二人で抗体検査を受けると、けっこうな出費だなあと思ったりするのであった。

◇ロックのカテゴリーの整合性について考える The Strypes2013年04月26日 12時51分33秒


The Strypes - Blue Collar Jane
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最近イギリスで注目されているバンドThe Strypesが来日するに合わせて、日本でのテレビ番組にも出演するという話をネットで知り、録画をしてみたりした。
The Strypesは、最近よく聞かれるミクスチャーロックのようなカテゴリー的にどう解釈していいのかわからないような音楽ではなく、60年代スタイルのブルースロックを正統的な手法で演奏するバンドらしい。
しかも若干16歳。
詳細は私がここでグタグダ書き連ねるよりも、どこかのサイトで確認したほうがより正確な情報が得られるだろうから割愛する。

私が最初に彼等の曲を聴いたのは、渋谷陽一のFMラジオ「ワールド・ロック・ナウ」(余談になるが、この番組名はそろそろどうにかしてほしいと思う。ある意味「若いこだま」より恥ずかしいような…)。
一番最初の印象は、「The Jamみたい」だった。
The Jamの印象を常に受けるバンドは他にもあるが、まんまThe Jamのテイストを再現しているような16歳の小僧にちょっと興味を持った。
ただ、世間の評価と私が感じたものにちょっとした違いがあり、なんとなく違和感を持っていた。

そういうわけで、普段は見ない日本テレビの「スッキリ」というワイドショーをチェックする。
印象としては、非常に不躾に見えるおっさん二人(加藤浩次とテリー伊藤)に不躾な対応をされても、まったく動じず非常に淡々と質問に答えていく。
ROロンドン特派員の児島さんが「非常に礼儀正しい若者」と評したのがうなづける。
タイトな三つボタンのジャケットなどを着ているが、バリバリのモッズスタイルというわけでもない。
髪型も、くるくる巻き毛がかわいかったり、黒髪がいかしていたりするが、ごくごく普通な感じ。
腕を組んだり、ズボンのポケットに手を突っ込んでいるのを指摘されはするが、この程度はちょっと生意気な風を見せているだけという印象だ。
ものすごい優等生が無理してツッパって見せているようにも見える。なんだこいつら実は「いいこ」なんだな。
こんな風にソツく自分を良く見せる手腕に長けているところは、イギリスも日本も“最近の若者”は同じなんだな。などと、おばさんぶりを発揮しながら録画した映像を見ていた。

ふだんはカヴァーが多い中、今回出た新譜のタイトル曲「Blue Collar Jane」はオリジナル曲とのこと。
演奏しているところを見ていくにつれ、私が感じていた違和感がなんとなく解ってきた。
私はThe Jamっぽいと思ったのに、彼等の評価が「ブルースロック」であったからだ。
The Jamの初期はパンクにカテゴライズされ、後にネオ・モッズとも言われていたからあまり意識もしていなかったが、私は60年代のモッズ系のバンドを「ブルースロック」だとは思っていなかったのだ。
私の中のブルースロックは、アメリカ南部のジョニー・ウインターだとかスティーヴィー・レイヴォーンのようなベタベタの白人ブルースの印象が強かった。
イギリスに影響を感じるものでも、せいぜいボブ・ディランのようなものがそうだと思っていた。イギリスではそれらの影響を受けてはいるものの、ブルースロックとはすでに別な音楽という認識でいた。ローリング・ストーンズやアニマルズはわりとアメリカのものに近く感じてはいたが、ヤードバーズやスモール・フェイセズ、ビートルズなんかは別物だと思っていたのだ。
だから、それらの影響を受けたThe Jamもまたブルースロックとは無縁のものだと思っていた。

しかし、近年はカテゴリー自体が崩壊しているという認識だったから、これがブルースロックの影響下にあるといわれれば「ああ、そうなんだ(????)」という感じ。彼等の音楽をブルースロックと呼ぶことには違和感を感じずとも、「でもThe JamっぽいのにThe Jamはブルースロックじゃないし~」と整合性がとれなかったのだ。

私たちが聞いていた音楽が、いかにきっちり分類分けされており、それがいかにいい加減なものだったのか、近年のリバイバルやミクスチャーと言われるものを聞いていると認識させられる瞬間があったりする。
今回のもそのパターンだが、ここまではっきり認識させられたものもなかったかもしれない。

The Strypesの曲は、歌詞もイギリスっぽいし、演奏もごくごくソツない感じ。30年若かったら狂喜乱舞していたかも。
ただ一つだけいえるのは、最近よくあるいろんなスタイルの曲を「インスパイア」という名のもとで構成されたようなものではなく、ごくごくストレートに自分たちの影響を受けた音楽を表現している素直さは非常に好感がもてる。
このストレートな姿勢とソツない感じが、往年のロックスターをメロメロにする一つの要因なのかもしれない。

メンバーは思ったよりも背が低かったり、肌がつるつるだなあとか思っていたが、超絶美少年系がおらず四人ともそこそこ美少年というところもソツがない感じ。
アイルランド系とのことなので、あと5年もしたらギャラガー兄弟みたいに眉毛がつながったり、やはり10代でデビューしたアッシュやアークティック・モンキーズみたいに、がたいがでかくなって少年らしさがみじんも感じられなくなっていくんだろうなと思うと、はじける少年らしさ満載の今が旬なこのバンドにちょっと注目してみようかと思ったりした。

オリジナル曲だという冒頭映像の「Blue Collar Jane」だが、どうしても下の曲にしか聞こえない。これは私の気のせいだろうか(まあ、これも“音楽の偶然”ということなのかも)。
「スッキリ」のインタビューで、「60年代の曲よりも早い」というようなことを言っていたが、少なくとも70年代よりはテンポが遅くて、とりあえず中をとっているようなところもソツがないと思ってしまったのだった。

追記(2013年4月30日火曜日):
26日金曜日に、テレビ朝日「ミュージックステーション」にも出演したが、タモリはほとんど彼等に構うことなく映像紹介と演奏のみでコーナーが終了してしまった。
「スッキリ」は彼等が単独で取り上げられていたのに対し、「ミュージックステーション」は大勢の出演者のうちの一組という違いはあったけれど、過剰に中高生が古い音楽を演奏していることを持ち上げて「歴史の一ページを見ている」などと過剰反応していた「スッキリ」に対し、(言いたいことはあれど)余計なことは何もせず番組を進行していたタモリの方が、「昔を知っている音楽好きな大人の素直な反応」に感じられた。
昔は外国のアーティストが日本のテレビ番組に出演するということ自体が事件だったし、なんとなくものすごく特別なことだったが、少なくとも「洋楽」ということだけで過剰に騒ぎ立てる時代はもう終ったのだということは、はっきり認識することができた。




The Jam - London Traffic
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