◇トルコ旅行記 〜6月6日 古代東方博物館に行く〜 ― 2007年08月26日 19時32分30秒
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トプカプ宮殿付近の裏道。 |
■撮影した写真が消える
前日の夜に写真をいつものとおり一度ホテルのパソコンに移し、メモリを介して自分のパソコンに移したのだが、なんだか様子が変。パソコンに写真を移動した後に急にネットが遮断される事態に陥り、その後ネットが利用できなくなってしまった。それはホテルの全てのパソコンがそういう状況になっていたらしく、パソコンを使用している時にホテルのスタッフが私に様子を聞きに来たが、その状況をうまく説明できず、結局写真は自分のパソコンに移さずにカメラのメモリにそのままにしていたのだ。
この日の朝にはネットは復旧していたが、ホテルのパソコンはどうやらウイルスに感染したらしく、ホテルのパソコンから自分のパソコンに写真を移動することができない。とりあえずできるところまで移動したのだが、その時メモリを初期化するのを忘れてしまったのだ。結局、この日撮影した写真の一部はウイルスに感染していたせいでファイルを消去せざるをえなくなり、多くの写真がなくなってしまったのが残念だ。
ここに掲載している写真は、もちろんウイルス駆除をして安全にしている。
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イスタンブールで一番高級なシーフードレストランの入口とそこにいた猫。 |
■イスタンブールの裏道を歩く
この日は本当だったら新市街に行く予定だったのだが、空は朝から雨模様。朝食から部屋に戻ってきたときには横殴りの激しい雨が降っており、街を散策するのは無理そう。朝食のときにビュユック島に一緒にいったE夫妻が、「古代東方博物館と考古学博物館は大変面白いらしいので、是非行くといい」と勧めてくださったので、新市街は諦め博物館巡りとグランドバザールに行くことにする。
出かける頃には雨はあがっていたが、空は相変わらずどんよりと曇っていていつまた雨が降り出すかわからない。いつも通っていたレストラン街の裏の道を行くと、右手に「イスタンブールで一番美味しくて一番高級な魚料理の店」だとオスマンさんが教えてくれたシーフードレストランがある。赤い魚の看板がかわいくてどんな店なのか入ってみたかったのだが、ちょっと食べると数万円かかることもあると聞いて、入ることができなかった店だ。看板の中を覗いてみると急な階段の先にベンチが並んでおり、外から見るとキャンプ場の休憩所みたいに見える。なんでこんな店がイスタンブールで一番高級なのか。高級ホテルの客もここで食事をするらしいが、ガラタ橋にあったシーフードレストランの方がずっと立派に思えてしまう。
ここのレストランの前に猫の兄弟がいて、魚の看板の下でなんだか営業外の客引きをしているように見えた。
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レストランの看板。 |
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古代東方博物館の窓の外で求愛していた鳥。 |
■古代東方博物館と考古学博物館
トプカプ宮殿の東隣にある古代東方博物館と考古学博物館、陶板博物館は同じ敷地にあり、チケットも共通チケットで一人5YTL(約465円)だった。ゲートを入って左手が古代東方博物館、右手にあるギリシア様式の建物が考古学博物館、古代東方博物館の奥が陶板博物館でその脇にギリシアの彫刻が点在する売店のある公園がある。順路に従って、最初に古代東方博物館に入る。建物の前にまぬけな顔のライオンの石像が置いてあったりして面白い。
中に入ると、ギリシアやエジプトの影響を受けたと思われる石像やタイル絵、古代の土器や道具、遺跡の様子が描かれたパネルなどが展示されている。中は明るく、フラッシュをたかなければ写真撮影も許可されている。
二対で一つの石像になっている小さなスフィンクスや、ライオンの石像が狛犬のように設置されているのが興味深い。土器の文様はバックギャモンの盤のような模様で、このあたりで発生したというバックギャモンはこの土器の模様から生まれたのではないかと思ったりもした(真偽の程は不明)。
タイル画の展示されている絵のところで、空想上の生き物であるという犬なんだか猫なんだかきりんなんだかわからない動物の絵があり、近くにいたスタッフに「これは犬なのか?」と質問したが、「パネルに書いてある説明を読め」と言われて結局わからなかった。
人間を模した石像はみんなひげをはやしていてこけしのような形をしており、手を腹のあたりにおいているものが多い。向かい合わせにおかれた対の人間の石像は、片手に剣を下げている。どこかの神殿か宮殿の前で何かを守っていたのだろうか、なんとなく筑波山神社の門にある古代の兵士の像を思い出してしまった(筑波山神社の門には、通常仁王象があるところに兵士の像が置かれている)。
その他はほとんどが動物を模した石像だったが、ライオンが多いのはエジプトの影響が強いせいかと思った。そのほとんどが対になっており、建物の前に置かれているのを想像すると狛犬のようだと思った。それにしてもライオンがモチーフとして多様されているのにも、日本でいうところの獅子が聖なる動物であるというものと似ていると思ったりする。
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二対で一つの石像であるスフィンクス。 |
ライオンのタイル絵。 |
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出土した土器。模様がバックギャモンの盤のよう。 |
遺跡の様子が描かれたパネル。 |
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謎の空想上の動物。 |
猫の像。これは土で作られた陶器のようだった。 それにしても猫科の動物が多く、猫が神聖な動物として扱われていたのだということが想像できる。 |
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建物の二階の休憩所の窓の外を眺めていると、窓枠の上に鳥がいた。そこに木の枝をくわえたもう一羽の鳥がやってきて、窓枠の上の鳥に木の枝を渡している。どうやら木の枝を渡しているのはオスのようで、メスに求愛している様子。オスが去ってしまうと、メスは受け取った木の枝を下に落としてしまった。オスが再びやってきて木の枝を渡すが、メスはオスが去ると受け取った木の枝をことごとく下に落としてしまう。そのうちオスが戻ってこないうちにメスはどこかに飛び去ってしまった。
つづく
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