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◇NHK歴史秘話ヒストリア「トルコ軍艦エルトゥールル号」とムスタファ・ケマル・アタテュルク像のその後2010年10月30日 04時16分35秒

NHK総合10月27日の歴史秘話ヒストリアは、明治時代に紀伊半島沖で沈没したトルコの軍艦エルトゥールル号の話題だった。
エピソード1 エルトゥールル号の遭難と、その乗組員を助けた当時の大島村(現在の和歌山県串本町樫野)の物語。
エピソード2 日本国内のエルトゥールル号への義援金に関する物語。
エピソード3 その当時、単独でイスタンブールへ渡った日本人 山田寅次郎の物語。

昨年、トルコの建国の父ムスタファ・ケマル・アタテュルクの像が、日本の新潟柏崎市で野ざらしになっている事実を知り(柏崎市では、ビニールにくるんで“保管”していたと言っている)、その像をきちんとした形に戻す署名運動の記事を書いた。
署名の結果、トルコ大使館の協力も得て、ムスタファ・ケマル・アタテュルクの像が、明治時代に紀伊半島沖で沈没したトルコの軍艦エルトゥールル号ゆかりの地である、和歌山県串本町に移設されることが決定し、大変嬉しく思った。
像の除幕式も今年の6月に無事すみ、トルコと日本の友好120周年の記念の式となったようだ。

◇旧トルコ文化村内のムスタファ・ケマル・アタテュルク像の現在 ― 2009年05月25日
◇トルコ建国の父、アタチュルク銅像 新潟から和歌山・串本に移設へ ― 2009年12月21日

そこでも書いたが、トルコという国は大変な親日国で、私たちがイスタンブールへ行ったときにも、私たちが日本人であることを知ると、日本語が話せても話せなくてもとても親切にされることが多かったし、日本語が話せるトルコ人は日本人がいかにすばらしいかを聞かせてくれた。
誰もが「日本人は暖かくて親切だ」と言っていた。
「何故?」と質問すると、「昔、日本人はトルコ人を助けてくれた」というのだった。

エルトゥールル号のことは、トルコの小学校では普通に勉強するらしい。
トルコの近代化を促進し、建国の父とも謂われたムスタファ・ケマル・アタテュルクは、明治政府をお手本にして近代化を進めたという話もあるくらい、トルコでは日本という国がとても近しい国であるらしい。
しかし、日本人はトルコのことなどほとんど知らないし、世界三大料理のひとつがトルコ料理であることを知っている人も多くないのが現実である。

今年は、トルコと日本の友好120周年にあたる年だ。
このエルトゥールル号の事件のことを、NHKの番組で取り上げたのはそういう意図もあったのか、非常に簡潔にトルコと日本のエピソードを紹介しており、私もあまり詳しく知っていたわけではないエルトゥールル号の事件のことを知ることができ、大変興味深く、内容によっては涙を誘った。
また、暖かい美談の裏で、日本とトルコの国際社会に対しての思惑が右往左往していたことや、当時一攫千金を夢見てトルコに渡った日本人青年の野望など、揺れ動く当時の日本社会を垣間見ることができて面白かった。

しかし、番組中では今年が友好120周年にあたる年であることは、まったく触れずにいたのが残念だった。
NHKもせっかく紹介するのだから、そういう記念の年であることくらいはちらっとでもいいから触れてもらいたいものだと思ってしまった。

NHK総合 歴史秘話ヒストリア「第54回 わしらの海でトルコ軍艦が沈んだ! 」
http://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/index.html


再放送
BS2 11月3日(水)08:15~08:58
総合  11月5日(金)2:00~2:43(※木曜深夜)


■追記
ムスタファ・ケマル・アタテュルク像の除幕式に際して、

旧トルコ文化村内のムスタファ・ケマル像を当事者間の裁判から切り離し、問題の早期解決を求める要望書

「旧トルコ文化村内のムスタファ・ケマル像を当事者間の裁判から切り離し、問題の早期解決を求める要望書」の成果報告

もともと像のあった新潟県柏崎市の柏崎トルコ友好協会の「日本トルコ友好120周年『エルトゥールル号』遭難慰霊祭参加報告」

移設に尽力した日本財団の除幕式開催のニュース

新潟県柏崎市の市議会議員・三井田孝欧氏のブログ「納豆人生、まっしぐら」の中の柏崎市長が串本町アタトュルク像除幕式に参加したことを告げる記事

以上のリンクをブックマークの意味も含めて紹介する。

政治的な意味合いは私には無関係だが、見方によってはいろいろとあるのだなあ、と今回改めて確認して思った次第。
一番上の署名に至る経緯から順に見ていくと、柏崎市の保守派議員が市長が像の除幕式に参加することについての見方など、当事者によってこうも見方が違うのかと興味深い。
ちなみに、柏崎トルコ友好協会のページでは、ムスタファ・ケマル・アタテュルク像の除幕式についての記事はなく、あくまでエルトゥールル号慰霊祭に招待された際の記事に、アタトュルク像についての感想の記述があるだけである。

興味のある方は、黄色のラインの先をご覧ください。

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