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◇市川海老蔵会見を見て思ったどうでもいいこと2010年12月09日 00時58分42秒

六本木で酒に酔って暴行を受け、全治二ヶ月の怪我をしたという、市川海老蔵の記者会見。
テレビ各局は夜のニュースのトップ。
NHKでは首都圏ニュース845の直前に報道局からの速報として報道され、その日のニュース9でもトップニュース扱い。
8日になってもあさイチの冒頭でも紹介され、ニュース9では会見当日に続いて8日にもその様子を報道した。

普通にニュースを見ていれば、嫌でも目に入ってくる報道加熱ぶり。マツコデラックスじゃないけど、「どうでもいいわよ!」と言いたくなる。
海老蔵のせいで、日米韓合同演習や日米合同演習にロシアの偵察機のちゃちゃが入ったニュースや、金星探査機「あかつき」のニュース、民主党と社民党のかけひきや民主党内のごたごたのニュースなど、なんだか影が薄くなってしまった。
ニュースショーの民放はどうでもいいけど、NHKは受信料払ってるんだから、どうでもいい芸能ニュースは民放に任せてもっと大事なニュースを流すべきである。

どうでもいいけど、非常に気になったことがひとつ。
記者会見を見ていて一番最初に思ったのは、あまりにも言葉を選びすぎていて、なんだか現実味に欠ける。
なにしろ、「自分は被害者である」と言っておきながら、加害者やその仲間に対して「あの方々」などと敬語を使っているのである。
私は加害者に対して敬語を使う被害者というのを、初めて見た。

そもそも敬語というのは「相手を敬う」意志をあらわすものであり、「相手が自分より優れているということを認める意思表示」である。
自分より優れているとはいっても、相手が自分より年上だったり、目上だったりすることで、自分が相手よりも下の立場であるということを表すという意味の方が、世間一般的には強いだろう。

しかし、加害者は海老蔵よりも年下だし、例え最初に紹介されたときに元暴走族であるという理由から「怖いから失礼のないように」と思ったとしても、自分に暴力を奮い、その結果自分の仕事に差し障りが生じた原因の相手に、あそこまで敬意を示す必要があるのだろうか。
仕事をキャンセルして遊びに行き、酒をくらってほとんど記憶のない状態で起きた事件の中で、自分自身が大変反省しているという意志を示したいのであろうが、一環して「自分は被害者である」ということを強調するならば、加害者に対して敬意を払う必要はまったくないのではないか。

この記者会見を見ていて、海老蔵自身が完全な被害者であるということもとても感じにくいものであったし、何より自分の保守をしつつも加害者にとても配慮しているように感じた。
どうせ無期謹慎なんだし、記憶にないのなら記憶にない、そして自分もちょっとは非があるのであれば、正直に記者会見で言ってしまった方が、あとあと楽だったんじゃないかと思ってしまった。

まあ、いずれにしてもどうでもいいのだけど。



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