Copyright & 2006 by makura GEKIDAN Shirakaba. All Rights Reserved.
 無断転載を禁ず
Google
WWW を検索 げきだんしらかば を検索


◇トルコ旅行記 〜6月3日 思いがけず高価になった夕食〜2007年07月08日 21時31分07秒

魚の丸ごとグリルしたもの。なんの魚かは不明だが、鱒のような感じ。

■プディングショップで夕食をとる


この日の夕食はガイドブックに書いてあった、プディングが美味しいと評判のプディングショップに決めていた。この店はスルタンアフメット駅に近い観光地の商店街の中にあるが、最初に入ったロカンタを選ぶときに、どちらにしようか迷った店だった。数種類のプディングがあるので、それを楽しみにして行ったのだ。

客引きされる前に店に入ると、すぐに席に案内されメニューが運ばれてきた。「ショーケースから自分で選びたい」と話すと「自由に見ていい」という。前日の魚がちょっと失敗と思った私は、何がなんでも魚が食べたかった。店の隅に魚を焼く機械があり、そこで魚を丸ごと焼いている。旦那が「この魚はなんという魚か?」と聞いたが、その魚がなんなのかは結局わからなかった。価格はちょっと高かったが、どうしても魚を食べたいという私の主張でできるだけ小さめのものを注文することにする。
その他に、ぶどうの葉のドルマとナスのグリル、ケバブプレートを注文する。ビールを頼むと、EFESではなくVOLEというビールが運ばれてきた。
テーブルに運ばれてきたパンは、いつものバゲットとビニールの袋に入った丸いパンだった。この丸いパンは初めて見たが、バゲットよりもずっとやわらかくて美味しかった。


 
プディングショップ。   VOLEという名のビール。EFES同様しっかりした味で美味。
     
 
初お目見えの丸いパン。   左がなすのグリル、右がぶどうの葉のドルマ。ぶどうの葉のドルマは大のお気に入りとなった。
     
   
ケバブプレート。羊、チキン、ビーフと、羊の串焼きのセット。羊がメインのところがトルコ風か?。    


魚は直火であぶっているため、ぱりっとしている。素性は謎だが白身でさっぱりして美味しい。味付けは塩味だけなので、塩焼きといった感じだ。ケバブプレートは量がちょっと量が多かったが(魚を頼んだので肉は辞めてもよかったのだが、なんとなく頼んでしまった)、どれもやわらかくて特別に味付けをしているわけでもないのだが、肉の味がとても濃厚だ。ぶどうの葉のドルマもなすも、オリーブオイルをふんだんに使用しているのに、なぜこんなにさっぱりしているのか。

食後にチャイを注文したが、案の定これだけ食べると楽しみにしていたプディングの入る余地はない。甘いものは別腹とは言うが、別腹にはビールが入ってしまったようだ。「プディングを持ち帰りできるか」と聞くと、「OK」との返事。再びショーケースに案内されると、数種類の美味しそうなプディングが並んでいて、一つ一つ説明される。カスタードプディング、チョコレート味のカスタードプディング、カスタードのライスプディング、ライスプディングなどなど。買い物したものをオスマンさんに預けているのでオスマンさんのお店の人たちにもお土産にと思い、カスタードプディング3つとライスプディング、カスタードのライスプディングの5個注文すると、「そんなに食べるの?」と驚かれてしまった。
プディングを待っている間にふと前の席のインド人の家族連れを見ていると、デザートを勧められて「アイスクリームが食べたい」と言っている様子。この店のメニューにはアイスクリームはないので店員が困っていたが、「ちょっと待っていてくれ」と言って外に走って行ってしまった。しばらくして別な店で買ってきたアイスクリームを客に出して「問題ない」と笑っていたのには驚いた。そのアイスクリームは店で出すようにグラスにデコレーションされたものだったからだ。この通りでは商売敵でももちつもたれつなのか、それとも別な支店でもあってそこにアイスクリームがあるのかは不明。

しばらくしてプディングが皿にもられて5つ運ばれてきたので、びっくりして「あい うぉんと ていく あうぇい(持って帰りたいんだけど)」というと、ギャルソンはびっくりしてやっと5つの大量注文が腑に落ちた様子。「だってさっき持って帰りたいって言ったし〜」という英語のボキャブラリーは私にはなかったが、大変困った顔をした私を察してギャルソンは「問題ない」と英語で言って持ってきた皿を下げ、持ち帰り用の袋に入れたプディングを持ってきてくれた。この日の夕食の価格は89YTL(約8277円)。昼食も散財したことを考えると、この日の食事はかなり高額になってしまった。明日から少し締めてかからないとお金が足りなくなってしまう。



■イスタンブールの信号機

店を出て横断歩道を渡ろうとするが、旦那が歩行者用信号機を撮りたいと言い出す。イスタンブールの信号は私たちが見た限りでは、ほとんどがLEDで明るい。日本でも最近はLEDの信号機に徐々に変わりつつあり、歩行者用の信号機も全体に赤とか緑の色がついたものから、アイコンの人だけに色がついたものに変わってきている。
イスタンブールの信号もアイコンに色だけがついているのは日本と同じだが、青の「歩く人」が実際に歩いているように動くのだ。旦那はそれをデジカメのビデオモードで撮りたいというのだが、夜なので光が散乱して青い光がぼわっとしているようにしか撮れない。
しばらく信号機の周囲でうろうろしていると、通りすがりの地元の人が不思議そうに私たちを見ていた。昼間は観光客で賑わうこの辺りも、夜になると人影はまばらになる。車の通りもそれほど頻繁ではないので危なくはないのだが、やはり大の大人が道路で挙動不審というのはあまりよろしくない。結局撮影はできなかったので諦めて帰ることにする。
途中夜のパトロールをしている猫をひやかしながら、オスマンさんのお店に荷物を取りに行く。プディングを渡すが、その時初めてスタッフが4人いることに気づく。プディングは3つしか買っていないのでちょっとしまったなと思うが、しかたないのでそのまま渡す。
その日は10時頃ホテルに戻った。




■ホテルのロビーで深夜の会話

ホテルに着いてプディングは次の日食べようということにして、ルームサービスにチャイを注文した。ホテルのルームサービスのチャイでも、お店で飲むのと値段は変わらず一杯1YTL(約93円
)で安い。日本だとルームサービスは相場より高くなるのだが、チャイもビールも値段はレストランとかわらない。
チャイを飲んでしばらくしてから旦那はベッドに入ってすぐに眠ってしまった。私も疲れてはいたがなかなか寝付けず、0時頃パソコンを借りようとロビーに下りていった。ここのホテルは24時間チェックイン、ルームサービスOKなので、受付とバーのスタッフが起きていた。「パソコンを借りてもいい?」と英語で聞くと「どうぞ」との返事。
パソコンの画面はgoogleのトルコ語。その日撮影した写真をHDDとメモリを経由して自分のパソコンに移し、インターネットでメールのチェックする。
パソコンのキーボードはトルコ語配列で、「i」の位置にはトルコ語で「ウ」の文字である「I」がある。「i」は「}」のところにあるのが最初わからず、なかなかうまく入力できない。

しばらくして受付のスタッフはあがる時間なのか奥にひっこんでしまい、誰もいないロビーには私とバーのスタッフの二人だけになった。灰皿を頼むと「チャイを飲むか」と聞かれたので「ありがとう」と答えると、彼はチャイと灰皿を持ってきた後私の隣に椅子を持ってきて英語で話し掛けてきた。
「どこから来たの?」「結婚しているの?」と質問が続く。既婚者であることを告げるために「イエス」と答えつつトルコでの「既婚者です」という左薬指を指し示すボディランゲージをすると、「指輪がない」と言うので「小さくなった」と言うと笑っていた。
「子供はいるのか?」と聞かれたので、「いない」と言うと大変びっくりした様子。「結婚して何年経つのか?」と聞くので「15年くらい」と言うと「なんで子供がいないんだ」と言う。この質問には実際困惑してしまった。後で知ったが、トルコでは結婚したら子供をたくさんつくるのが常識で、子供がいないというのは欲しくないということになるらしい。だから、結婚している人に「子供は何人いるのか」という質問は「今日は天気がいいね」というくらい普通の質問らしいのだ。困惑したが理由を説明する英語のボキャブラリーは私にはないので「知らない、私が知りたい」と答えると、彼は笑っていたがこの笑いはどういう意味なのかは不明。悪い感じはしなかったが、もしかして結婚していること自体、警戒して嘘をついていると思われているのか?。

ここまで話すと私が英語があまり得意ではないことを彼も悟ったらしく、簡単な英語で話がすすんでいく。私のつたない英語力でもなんとか会話になっていることに驚く。チャイをもう一杯どうかと聞かれ、結局3杯もごちそうになった。
名前と歳を聞かれたので正直に話すと、若く見えたのか非常に驚かれてしまった。トルコ人は女性にも平気で年齢を聞く。年齢を聞くのも天気の話と同じくらい普通のことらしく、あちこちで年齢を聞かれた。こちららも彼の名前と歳を聞くと、「いくつに見える?」と聞かれた。トルコの男性は実際の年齢より上に見られることが多いらしく、そのことを非常に気にしているようで、自分の歳を聞かれると必ずこう言う。「26歳くらい」と言うと彼はとても喜んで「28歳だ」と言った。彼の名前も教えてもらったが、うまく発音できない。しかし、彼も私の名前をうまく発音できないのでおあいこなのだ。お互いにトルコ語と日本語で年齢をどう言うかを教えあったりしてここまでは楽しかった。

そのうち彼は私に「あなたは15歳くらいにしか見えない」と言いながら、マッサージだと言って腕をもんでくる。しかし、これはいくらなんでも言い過ぎだろうと思った。実際道端で客引きに歳を聞かれ「いくつに見える?」と質問したら、その客引きは私を「35歳」だと言ったのだ。マッサージも普段パソコンの前に座りきりの私には、ただ痛いだけなのだ。「すとっぷ べりーあうち(「やめて、とても痛い」と言っているつもり)」と腕もみをやめさせ、これは口説いているつもりなのかとちょっと警戒する。
「窓際の夜景が綺麗だから見に行こう」と誘われたが、窓際は暗がりで通路わきにあるため袋小路になっている。ここまでくるとちょっとまずいと思い丁重に断りたかったが、「ノー」という言葉しか思い出せない。久しぶりに若い男性に言い寄られるのは悪い気はしないが、ここでアバンチュールする気はまったくないのだ。何度か誘われたが時計はすでに2時をまわっているので「もう眠りたい」と告げると、「また話しに来て」と彼はあきらめたように自分の座っていた椅子を片付けた。「おやすみ」と挨拶をして部屋に戻った。


つづく

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
下記の文字を解答欄に入力してください。
しらかば

コメント:

トラックバック




Copyright ©2006 by makura GEKIDAN Shirakaba. All Rights Reserved.
無断転載を禁ず