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◇トルコ旅行記 〜6月4日 カザフスタンスタイルのトルコ料理で夕食〜2007年08月02日 03時44分03秒


レストラン「BUHARA」。
ここの料理はカザフスタンスタイルで、トルコ料理よりはスパイシーだったが本当に美味しかった。

■レストラン「BUHARA」


GREENSで買い物をすませ、さっきまでチャイを飲んでいたレストランに戻ると、店の前では先ほど私たちに親切にしてくれたギャルソンがまだ立っており、私たちが本当に食事をしに戻ったので大変驚きそして喜んでくれた。さっそく店の中に案内されると、中には地元の人達ばかりが談笑をしながら食事をしている。観光客は私たちだけのようだ。
使い古して写真もぼけ気味のメニューが運ばれてきて、お勧めは何かと訊ねると羊がお勧めだと言う。イスタンブールに来てから毎日のように羊を食べているので違ったものが食べたかったが、ここの料理はカザフスタンスタイルなので、トルコのものよりスパイシーでヨーグルトソースととても合うという。トルコの料理はヨーグルトがふんだんに使用されていると聞いていたのだが、イスタンブールではまだヨーグルトソースのものを食べていなかったのでメインは羊のヨーグルトソース、前菜にスパイシーサラダを注文する。
その他に何か変わったものはないかとメニューを見ていると、「Humus」と書かれた料理がある。このまま読めば「フムス」と読めるのだが、ギャルソンの言っているのを聞くと「ホムス」と聞こえる。「フ? ホ?」と発音を確認するが、どう聞いても「ホムス」としか聞こえない。私達の中では「ホムス」とは口琴のことなので、その名前だけで私たちはその料理がなんなのか確認もせずに注文した。

最初に運ばれてきたのはやはりパンだったのだが、ここのパンはインドのナンのようなものがふくらんで出てきた。ふくらんだパンに出会うのはイスタンブールでは二度目だったが、ここのは巨大なパンがふくらんでいたので驚いた。味は濃い目のナンのような感じ。小麦の味が濃いのだが、これがスパイシーなサラダや羊によく合う。
Humusは何か穀物をディップしたもののようで、ゴマの風味がきいて美味しかった。最初はジャガイモだと思っていたが、帰国して調べてみたらひよこ豆をディップしたものらしい。ごま油がたくさん使用されているようでこってりしている。これも肉やパンにつけて食べると、また違った味わいで美味しい。すっかりHumusのファンになってしまい、帰国してからも自分で作ったりトルコ料理店やギリシア料理店などでメニューにあるのを発見したりしている。



   

レストラン「BUHARA」のメニュー。
価格改正があったのか、値段がマジックで手書きで書かれている。
   
     
 

スパイシーサラダ。ちょっと辛いが、色々な野菜が香辛料で味付けされていて意外にさっぱり味。
 
ふくらんだパン。
     
 

Humus。ひよこ豆とゴマとゴマ油の風味が美味しい。油がけっこうたく使われているのでこってりしている。
 
スパイシー羊のヨーグルトソース。スパイシーな味付けにヨーグルトソースがぴったり。ヨーグルトソースは肉の下にひかれている。


食事が終ってチャイを注文して飲んでいると、ギャルソンのおじさんが「食事はどうだったか?」と聞いてきたので「とても美味しかった」というボディランゲージをすると大変喜んでいた。英語で「私のwebサイトで紹介したいので、店の外の写真を撮っていいか」と聞くと、「もちろん」と言って店の名刺をくれた。

イスタンブールの食事はシンプルでさっぱりしているけれど、ここの料理は基本的にスパイシー。でも辛いというのではなく、香辛料がふんだんに使用されていて複雑な味と香りが美味しかった。何よりギャルソンのおじさんの親切とサービスのよさは、私たちのイスタンブール滞在の中ではビカ一だった。古い店内は地元の人達で賑わっているけれど、余計なBGMもないしゆっくりゆったりと食事をすることができる。この日は非常に疲れた一日だったし、嫌なことも嬉しいこともいっぱいあった日だったので、最後の食事で気持ちよく過ごせたことが嬉しかった。
後で、ホテルで友達になったご夫婦にこのレストランのことを話したところ、彼らもここを発見することができ、食事をして大変美味しかったと喜んでいた。イスタンブールにもう一度行くことがあったら、またここで食事をしたいと思った。

帰り道は、スルタンアフメットまでの下り坂を歩いていく。途中、イスタンブールで数えるほどしか見かけない犬が道ばたで寝ていた。この犬はいつも同じところで同じポーズで寝ていて、起きているのを見たことがない。近付いてみたが死んでいるのかと思うくらいぐっすり寝ている。トプカプ宮殿で見た犬と同じように耳に認識票のようなものをつけているので、後でオスマンさんに聞いてみたら「あれは虫よけの薬を投与しているという印」だと教えてくれた。イスタンブールでは、犬にはそ虫よけの薬を投与するのが義務付けられていて、耳に認識票のない犬は危険らしい。また、イスラムの宗派の中には犬に直接触ってはいけないものもあるとのことで、それでも触りたいときは服の袖をのばして服の上からさわるのだという。それでも、道ばたでぐっすり熟睡できる犬や、車がばんばん通る街中でも普通に暮らしていける犬や猫を見るにつけ、イスタンブールの野良犬・野良猫達はなんて幸せなのだろうと感心してしまう。オスマンさんは、「イスタンブールは猫のパラダイスだ」と言っていたのが印象的だった。



道ばたで熟睡していた犬。耳の白いのが認識票で、ピアスのように耳に穴をあけてつけられている。


つづく



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