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◇おひつ生活2009年09月29日 11時50分49秒

 
 
ご飯を炊いていて、ある日ふと思った。

「ご飯って、ずっと保温しておかなければならないものなのだろうか」

ご飯の保温が正しいのかという疑問がわいたのは、うちの炊飯器もかれこれ10年ほどがんばっているので、もし次に買い換えるならガス釜か土鍋にしようと、旦那と話していたときのことだった。
じゃあ、保管はどうするのか。ガス釜の中には保温機能のついたものもあるが、ガスの火種がつけっぱなしになるため、外出時には保温できない。

うちは一度の炊飯が2.5合~3合程度である。夫婦二人の生活なので、一回の炊飯を少なくすればいいのだろうが、ガスでご飯を炊くことになると、今まで二回分の食事で一度の炊飯だったものが、食事の度に炊飯するとなると、労力もガスも時間も無駄である。それにご飯は、できるだけ多く炊くほうがおいしい。

しかし、二食分のご飯を保温したまま保管しておくと、二食目のご飯が非常にまずい。水分が多くべしゃべしゃした感触である。
特に、最近三分づきの米にするようにしてからは、ぬかくささが増大されるような気がするのだ。
電気を使いっぱなしにして、わざわざご飯をまずくする。
考えれば考えるほど納得できなくなってくる。

電気もガスも使わない保管方法となると、おひつの利用になる。
最近になって、「土鍋でご飯を炊く」という新しい提案から炊飯専用の土鍋が店頭に登場し、それに伴っておひつも店頭でよく見かけるようになってきたが、扱いが楽という理由からか、店頭でよく見るのはセラミックのおひつが多い。
おひつの効能のひとつに、ご飯の余分な水分を吸収するというものがあるが、おひつの表面全体で水分を吸収するとなると、釉薬を塗られたセラミックのおひつよりは、木のおひつの方がずっと吸収はいいだろうと思った。
しかし、木のおひつは取り扱いが難しく、最初は木の香りがご飯について嫌だという人もいるらしい。また、ちゃんとした木のおひつは、3号くらいでも一万円以上するものも多く、これを購入して「やっぱり私にはおひつは無理」だと、この出費は痛い。

ネットで調べてみると、2.5合用の2300円の木のおひつがあった。杉の端材で作ったもので、蓋はおひつに乗せるだけの「わっぱおひつ」というタイプである。
これでちょっと試してみて、もし使いこなせないようならおひつは辞めようということになり、購入して使ってみた。

届いたおひつは、考えていたものよりもずっと小さい。内径は13.8cmで、木の厚さは約1cm。周囲を竹を編んだ縄状のもので止めてあり、金具を使用していないのでそのまま電子レンジに使えるというもの(一度もそのまま電子レンジに入れたことはないけど)。

最初に、木の香りをとるため酢水につけて一晩置き、その後かわかした。
電気炊飯器で炊いたご飯を中に入れる。ご飯を入れる前に、中に水を入れてしめらしてからご飯を入れると、側面にご飯がくっつきにくくなる。そのまま常温で一晩置いてみたところ、木の香りはほんのりするけれど、気になるほどではない。おひつに入れたご飯は、適度に水分が抜けてぱらぱらになっている。
次の日茶碗にご飯を盛って、電子レンジで暖めて食べると、ご飯がぱらっとなって香りがよく味が濃くなっているような気がする。炊きたてのもちもち感はないが、少なくとも電気炊飯器で保温した二日目の悲しいご飯とは雲泥の差である。

おひつの手入れは、たわしを使って飯のぬめりを完全にとり、ぬるま湯で洗って乾かすだけ。洗剤は使わない。たまに酢水をスプレーして一晩おき、使う前にさっと水洗いする(自己流)。

それでも、数ヶ月使っていると、おひつの底面と蓋の裏に黒いしみが現れた。おひつは、木の側面につくご飯かすをちゃんと取り除いてやらないと、そこからカビが生えてだめになるらしい。
しかし、ご飯の直接つかないふたの裏にもついているので調べてみたら、水道のカルキに反応して黒くなることがあるとのこと。また、重曹を使うと変色するらしく、この当時重曹入りの石鹸を使っていたので、それに反応した可能性もある。
重曹の変色は、1:4の酢水につけておくといいらしい。
また、黒いしみは米ぬか水に一晩おいて、たわしでこすると取れるとのこと。

はーもにあす すたいる マクロビオティックな暮らし
http://harmoniousstyle.blog62.fc2.com/blog-entry-1638.html


うちの初代のわっぱおひつは、黒いしみが出た頃から、周囲を止めてある竹の止め縄が痛んで外れてきたので、結局黒いしみの手当てをする前に、江戸おひつを新規に購入してしまった。わっぱおひつを使って、このまま使い続ける自信がついたからだ。

江戸おひつは、近所のスーパーで3合用11300円の三割引だった。木の厚さは2cm弱と厚くく、銅板で周囲を止めてある。購入した後で、別な店でもう少し木の薄いものが半額で売られていて愕然としたが、おひつは木の材質と厚さで値段が決まるらしく、木が厚いのは長持ちする証拠なので、大事に使おうと思った。
今度のおひつは木が厚いせいなのか、それともふたがかぶせるタイプで密封度が高いからか、前のおひつよりもさらにご飯のぱらっと感が増した気がする。

うちではおひつに入れたご飯は、粗熱が取れた頃におひつごと冷蔵庫に入れて保管しているが、普通の器+ラップに入れて冷蔵庫に入れておくよりも、水分調節がきちんとなされているようで、出した直後は固いのだが、電子レンジで暖めなおすとその違いがはっきりわかる。
また、思っているよりも保温機能が高いので、粗熱が取れるまでに時間がかかり、そのまま忘れて一晩常温で置いたままになっていたことが何度かあるが、夏場で室温28度くらいでもご飯がくさったことは一度もなかった。
ご飯が余って冷凍にした後も、おひつに入れておいたご飯はほぐれも早くて美味しい。

こうしてみると、保温するだけにずっと熱を加え続けていた電気炊飯器の保温機能が、まったくの無駄に思えてならなくなる。
昔はそのまま冷や飯だったが、今は電子レンジで簡単に暖めることができる。
おひつに入れたご飯を温めなおして食べるのもいいし、そのまま冷や飯として食べるのもいい。

今はまだ電気炊飯器が正常に動いているので、炊飯器として使っている。この電気炊飯器が壊れたら、たぶん電気炊飯器を買い換えることはしないだろう。

初代のおひつとは別に、数年前に購入した漆塗りの杉おひつがあったので、せんべいを入れて保管すると、いつまでもせんべいがしけらない。一緒に入っている乾燥剤も一緒に入れておくのがポイントだが、そのまま外袋に入れておくよりは、ずっと美味しく食べられるので菓子入れとして使っている。

初代のおひつは、蓋を乗せるだけで密封性が低いので、乾物等の使用頻度の高いものを入れておこうかと考えている。

コメント

_ kaeru ― 2009年10月04日 05時12分02秒

せっかくだから、温めなおしを蒸し器でしてみたらは?
子供の頃はそうだった記憶があります。
うちは5、6合でも一日足りない日があります。
なのにパンはおやつです。
一升になる日はそんなに遠くないのかもしれん。
うむむ。

_ makura ― 2009年10月04日 11時25分30秒

蒸し器で暖めなおしだったら、おいしいだろうね。コンロが空いているときに試してみます。
ちなみにうちの電子レンジ(500w)だと、お茶碗二つでラップなしで1分です。

一度に一升炊きだと、ガス炊飯器の方がコスト的には安いかもしれないね(^^;)。お米研ぐのも一苦労だね。

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