◇備忘録 蓼科高原旅行その5 諏訪大社と墨縄神社 ― 2010年11月27日 02時25分37秒

最初の予定では、この後山梨を抜けて富士宮に行こうと考えていたのだが、宿で「諏訪大社は今年は御柱の年でご利益がある」と聞き、予定を変更して諏訪大社に行く。
せっかく長野に来たのだから、長野を満喫する方がいいと思ったからだ。
蓼科高原を後にして、茅野の市街を抜けて諏訪大社本宮へ行く。
諏訪大社は、諏訪湖を中心として南に上社、北に下社があり、上社は前宮と本宮、下社は春宮と秋宮がある。
最初は諏訪湖も眺めたいとの理由で諏訪湖のすぐそばにある下社に行こうと思ったが、帰りのことを考えて諏訪ICに近い本宮に行く。
諏訪大社本宮に着くと、時期がちょうど七五三の頃なので、あちこちに着飾った子供とその家族が歩いている。
昔の七五三の子供は、お化粧させられてもどこか違和感があったものだが、最近の子供は化粧をしてもさまになってしまう。これも時代の流れなのかと感じる。
駐車場の上の方からパンパンという大きな音が聞こえ、時折ウォーという叫び声とラッパを演奏するのが聞こえてくる。
周囲にいる人は気になるようで、みんな上の方を見上げているが、誰かが「応援団の練習かな」と言うので、なんとなくそれに納得して先に進む。
![]() |
||
諏訪大社上社本宮案内図 | ||
![]() | ![]() |
|
二の柱 | 布橋 |
駐車場が二の柱の前の表参道の近くにあったので、そちらからの参拝。
ここの鳥居の下にある太鼓橋を通り、御柱が宮内に入れられるらしい。
二の柱を眺め、長い布橋を渡る。
布橋からは、御柱祭のときに使用する「めどてこ」という大きな木の展示や、宝殿などを見ることができ、参拝所で七五三のご祈祷をするところも覗くことができる。

布橋を渡りきると、北参道側の鳥居に出て、一の柱や社務所、拝殿へ入る入り口などがあり、実際はこちらが表になっているようだ。
山へ続く表参道とは違い、北参道には土産物店や屋台が軒を連ね、神社の参道らし雰囲気である。
鳥居の前にはっぴを着た案内係の人がいて、観光客が集まると慣れた調子で説明を始める。
人はたくさんいるのだが、敷地内には山の空気と格式の高い神社の気が充満している。
古い神社や格式の高い神社は、本当のその敷地に入っただけで空気ががらっと変わり、そこにいるととても引き締まった気持ちになる。
観光客や七五三の人も多いが、地元の人も足を運んで小さな社にも丁寧に参拝しているのを見かける。
お土産にお守りを買い、おみくじをひくと大吉で、しかも何も障害がないなどとても良い事ばかり書いてあるのにすっかり気をよくする。土産物屋をひやかして、帰路につこうとしたところ、表参道の方からニッカポッカにいなせなはっぴ姿の人たちが続々と神社に入ってくる。
布橋横の奉納土俵のあたりで、ニッカポッカ姿の男性に「お祭りでもあるのですか」と聞くと、駐車場の上に大工やとび職の人の神様を祀る墨縄神社というのがあり、今日はその神社の御柱を立てる儀式があるのだと教えてくれた。「今ちょうどやっている」というので行ってみることに。
急な坂道をちょっと登ったところに小さな神社があり、そこで大勢の大工やとび職の人たちが柱に縄をかけて御柱を立てている。どうやらこれが最後の御柱の様子。
じゃまになるので、その様子を上から眺めるところへ行くと、横の広場で軍隊で使うようなラッパを持った人たちが出番を待っている。
御柱をまっすぐに立てるよう御柱に二人の若いとびさんが、御柱にくくられた縄だけでバランスをとろうとしている。その姿はいなせでとてもかっこいい。周囲で見守る年配の人たちも立ち居振る舞いだけでもいなせだ。
![]() | ![]() |
|
墨縄神社 | 御柱を立てる様子 |
うまくバランスがとれ柱を支えていた縄がとかれると、目の前に幣を持った女性が無事終了したという意味の歌を大きな声で歌い、それを合図にラッパが鳴り響きみんながウォーという叫び声をあげて、儀式は終了した。
どうやら、私たちが来たときに駐車場で聞いたパンパンという音は、柱を立てるときの作業の音で、ラッパと叫び声もこの儀式のためのものだったようだ。
やはりこの声を気にしてこちらに先に来ていれば、柱を立てるところから見ることができたのにとちょっと残念に思ったが、7年に一度のめったに見られない儀式を見ることができて、とても嬉しかった。
墨縄神社の裏に小さな公園があり、女の子がブランコに乗りながらシリトリをするのが聞こえてきたのだが、「お」のところで一人が「おんばしら」と言っていたのに、この儀式がこの地域では地元の人に根ざしたものなのだということを感じた。(「おんばしら」の次は「らっぱ」だった)
![]() | ![]() |
|
諏訪湖 | 葦原 |
諏訪神社本宮を出たのが2時頃だったので、まだ少し時間があると諏訪湖の方を回っていくことにする。
15分ほどで諏訪湖が見える道に出たので、帰る前にお茶でも飲みたかったが、適当な場所がない。仕方ないのでそのまま川沿いの諏訪ICに出る道に入ると、ものすごい渋滞に入ってしまった。
諏訪湖から40分ほどかけて諏訪ICに到着したのだが、途中川原が葦原になっていて、傾きかけた太陽に照らされとても綺麗だった。このあたりは諏訪だけれど、隣の「茅野」という地名のイメージと重なった。
![]() | |
八ヶ岳PA 串牛タンつくね |
この後、諏訪ICから諏訪南ICまでの工事で渋滞、その後相模湖IC付近で大きな事故があり、大月まではスムーズに流れたものの、大月を過ぎたトンネル内で大渋滞。1km走るのに30分以上の時間を要さなければならず、行きのスムーズな流れはうそのよう。
結局、目的のICのひとつ手前で高速を降りたが、当然のごとくIC付近の公道も混雑しており、まともに走ることができたのは9時過ぎ。
2時半頃に諏訪湖にいて、途中八ヶ岳PAで休憩したのが4時前のこと。この時けろっくのパンと売店で売れ残っていた串牛タンつくねを食べて腹ごしらえをしたのだが、これがなければもたなかったかもしれない。
市街地に入ると混雑もなく、途中でラーメンでも…という誘惑もあったが、とにかく家でワインを飲みたい一心で車を走らせ、自宅についたのは22時を回った頃であった。
おわり
コメント
_ kaeru ― 2010年11月29日 02時50分49秒
_ makura ― 2010年11月30日 00時26分03秒
>kaeruさん
ディズニーは12年行ってませんが、今後もたぶん行く機会はないかも(^^;)。
子供云々よりも、人ごみに積極的に行きたいと思わなくなってしまったので、ディズニーに限らずできるだけ避けたいという感じでしょうか。
前に行ったのだって、先生やってた学校行事の付き添いだったし。
長野は一度行ってみたかったのだけど、すごく良いところでした。また行きたいです。
善光寺の宿坊ってのも挑戦してみたいですが、こちらは座禅があるので、別な意味で足を鍛えないといけないかも。
ディズニーは12年行ってませんが、今後もたぶん行く機会はないかも(^^;)。
子供云々よりも、人ごみに積極的に行きたいと思わなくなってしまったので、ディズニーに限らずできるだけ避けたいという感じでしょうか。
前に行ったのだって、先生やってた学校行事の付き添いだったし。
長野は一度行ってみたかったのだけど、すごく良いところでした。また行きたいです。
善光寺の宿坊ってのも挑戦してみたいですが、こちらは座禅があるので、別な意味で足を鍛えないといけないかも。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
うちは一月に家族五人でディズニーだよ。足を鍛えておかねば・・・