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◇ソチオリンピック 男子フィギュアメダリストがアジア系であることについて2014年02月15日 06時07分55秒

2014ソチ五輪男子フィギュア メダル受賞者

今回のオリンピック男子フィギュアは、日本人選手の成熟した技術なども見所だったが、個人的には前回のバンクーバーからの世代交代に注目していた。
それはロシアの帝王プルシェンコの棄権によって現実味を帯び、バンクーバーで上位にいた選手は、若い選手におされ気味な結果に終わった。

結果としては、日本には嬉しい19歳の羽生結弦選手の日本人初の金メダル。
銀メダルはバンクーバーで5位の、金メダルの本命争いの一人であったカナダのパトリック・チャン。
そして、バンクーバーでは16歳で参加していたデニス・テンの銅メダル。

日本人としては、羽生選手の金メダル。そして町田選手の5位、高橋選手の6位という、参加選手全てがベスト8に残ったことが喜ばしい。
しかし、個人的にはバンクーバーで胸ににきびを作って、唇から出血しながら参加していたカザフスタンのデニス・テンが、立派な選手になって表彰台に登ることが、前回のオリンピックで注目していた一人としては大変感慨深いものがあり、なんとなく親戚のおばさんみたいな気分だったりするのだった。
そしてそれ以上に、メダリスト3名全てがアジア系の選手であることに驚き、大変喜ばしく感じたのだ。
パトリック・チャンはカナダの選手だが、彼の両親は香港からの移民らしいので、彼は中国系カナダ人である。
Wikipediaによると、自宅での言語は広東語ということなので、カナダに暮していても香港人としての文化も触れながら生活したのだろうか。
欧米人の優雅さと、アジア人の繊細さ、力強さを両方兼ね備えた表現力は素晴らしいとも思う。

バレエやダンスでもそうだが、欧米の人の元から備わった表現力というのは、とても派手に見えるし、一つ一つのパフォーマンスの決め方も、どうしてこんなにビシビシと決まるのだろうかと思えるほどかっこいい。
逆に、アジア人は骨格がきゃしゃなせいか、パフォーマンスの決め方がどうしても流動的に見える。
その代わりに、内因表現をうまく表現できると、抑えた中に見えるパッションや、流れるような表現が美しい。
これは、骨格の違いや民族的・文化的なDNAのせいなのかと思ったりするのだが、その表現方法というのは、意識するしないに関わらず、真逆にあるようにすら感じてきた。
アフリカ系の選手がなかなか参加することのない競技なので、アフリカ系の選手が参加するようになると、それぞれの民族の違いや、文化的な背景などが表現されると更に面白くなるのかもしれないと今後に期待をもったりする。

以前は、アジア人のそういった表現力が、なかなか評価されなかったようにも思う。
もっとも、アジア系の選手がフィギュアに参加していたのは日本が先駆的で、韓国や中国、中央アジアの国々の選手が参加するようになったのは、つい最近のようにも思うから、比較することも難しいのかもしれないが。
もちろん、アジアの経済的発展によって、フィギュアスケート競技に選手を輩出できる地盤が整ったことも大きな要因であることは確かなのだが、その表現が世界に認められたことが何より嬉しい。



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