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◇トルコ旅行記 〜行く前から到着まで〜2007年06月10日 06時04分55秒

ホテルのバルコニーから見る夜景。
到着した日の夜はちょうど満月で美しかった。
■行くまで

7年ぶりに一週間ほど平日に休みがとれるチャンスがきて、旦那とどこに行こうかと画策していた。 私たちはリゾートが苦手で、遺跡もあまりハードなのは途中でばててしまい具合が悪くなってしまう。適当に観光地で街が綺麗で食べ物が美味しいところと考えていたところ、NHKの語学講座でトルコ語を放送していたのを見て、「そうだ トルコに行こう」ということになったのだ。
最初は、口琴のある国へとか、せっかくロシア語を習っているのだからロシア圏へとも思ったのだ。
でも、誰も知っている人がいない食べ物の美味しい国に行ってみたいという欲求にかられてしまった。

トルコは結構広い国で、トロイの遺跡やカッパドキアなど見所も多い国だ。全て周ることもできるが、せっかく行くのならひとつの場所でゆっくりとその国にひたりたいと思い、イスタンブールだけの滞在にすることにした。

正直、イスラム圏に行くのは不安もあった。
近くの国では、政情不安定でしょっちゅうテロや内乱も起こっている。事実、私たちがトルコに行く一週間前に、観光客をターゲットとしたテロ事件が首都アンカラで起こったりもしていた。
でも、テロだったらどこの国へ行っても多いか少ないかの違いだけで、事件に巻き込まれるときは運が悪いときでしかないに違いないし、例え日本にいたとしてもそれは同じだ。

それにしても、ネットやガイドブックでトルコのことを書かれているものを見ると、良いことももちろん書かれているが、結構悪いことも書かれている。 観光客(特に日本人)をターゲットにした絨毯屋や旅行エージェントが道でしつこく声をかけてきて、ついていくと高い品物を売りつけたり、空港でホテルの送迎案内人を装って別なホテルに連れていかれるというようなことだ。
日本にいるときには、英語もろくろく話せないくせに外国人と話すことをほとんど苦にしない性格の私だが、身の危険が伴う場合は別である。出かける直前まで不安感はぬぐえなかった。
旅行会社から日程表が届いたとき、希望していたホテルではなかったことや(最初に希望は聞くが、指定はできないと言われてはいたが…)、空港からの送迎つきなのに送迎する人の名前も書かれておらず、案内のパンフレットもほとんど文字だけで写真などがまったくなかったりで非常に不案内だった。不安感は更に高まっていった。
親や友達にトルコの領事館や旅行会社の連絡先を知らせ、何かあったらよろしくと頼んで出かけた。




■成田国際空港からイスタンブール アタチュルク国際空港

事前にガイドブックで調べたところ、日本円をトルコの通貨トルコリラ(YTL)に替えるには、一度ドルかユーロにしなければならないと書いてあった。とりあえず事前にある程度まとまった額をドルに替えて成田に行ったら、成田の両替コーナーで円からYTLに直接替えられるではないか。両替の手数料は結構高額なので、これにはショックを受けてしまった。持っていたドルをYTLにしてもらえるかと聞いたところ、一度円にしてからYTLにしなければならないと言われ、ばかばかしいので円をYTLに替えてもらった。 銀行でドルに替えてもらったときよりもレートも良く、ちょっと損した気分。

 
トルキッシュ・エア  
JTBの窓口に行くと、往復の航空券を渡され、イスタンブールの空港でJTBのバッヂをつけている案内人がいるのでその人を探すようにだけ言われた。「その他に注意はないのか」と聞くと、「特にない」との返事。「空港で案内人を装った人がいるみたいだから連絡先とか名前を教えてほしい」と言うと、「ここでは情報がないのでわからない」と言われて呆れる。
添乗員つきのツアーは年輩の人が多く、その人たちには荷物チェックの列でもひどく丁寧に案内しているが、個人ツアー客はほっておかれてなんだかひどくナーバスになってしまう。私たちの後に、年輩の個人旅行の二人連れが来て「おはようございます」と声をかけられたが、まともに返事もできない。


飛行機はトルコ航空だが、JALのコードシェア便である。JALのコードシェアなのにJALのマイルがつかず、トルコ航空はスターアライアンスにも加盟していないので、今回の旅行ではそれまで貯めているマイレージにはマイルがまったくつかなかった。

飛行機の入口で、トルコブルーの機内用スリッパが配給される。エコノミーだったのでこのようなサービスを期待していなかったのだが、これは嬉しい。席に着くと、席が異常に狭い。JALの国内便の小さめの飛行機くらい。真中の4人がけの席の二つが私たちの席で、隣は荷物を預けるときに挨拶をしてくれた年輩の二人連れだった。

予定より少し遅れて13時15分頃飛行機が離陸。上空で安定するまでに時間はそうかからず、最初にコールドドリンクのサービスがあり、水、ビール、ワイン、オレンジジュース、トマトジュースのほかに、トルコの名物でもあるチェリージュースがあった。温かいものがほしかったが、チェリージュースにチャレンジする勇気はなく、オレンジジュースを注文する。
その後、機内用の靴下などのセットが配給される。靴下のセットは去年旦那がスカンジナビア航空を利用したときにもらったものを持っていっていたのを利用する。エコノミーなので、このへんのサービスをまったく期待していなかったので嬉しかった。
そしてすぐに昼ご飯の機内食。日本からの便は洋食だがどちらかというと日本寄りのメニュー。旦那はビーフ、私はチキンを注文。食事のときにもドリンクのサービスがあったが、このときもコールドドリンクだけだったので、「温かいものはないか」と聞くと「ない」との返事。ちょっと考えていると「OK」と言って特別に温かいコーヒーを持ってきてくれた。チキンはおいしかったが、ビーフについていたご飯はぱさぱさでちょっと固め。トルコでは米は野菜なので、ご飯のメニューのほかにパンとクラッカーのようなものがついていてボリューム満点。平らげるのが大変だった。ついていたチーズが白チーズではなく、給食に出るようなプロセスチーズだったのがちょっと残念。食事が終るとお酒とホットドリンクの配給があり、食事のときにコーヒーを無理に頼んだせいか、キャビンアテンダントのお姉さんは「コーヒーでいいでしょ?」みたいな感じでほとんど強制的にコーヒーを置いていった。コーヒーの他には、紅茶や緑茶、お酒などがあったようだ。


 
最初の機内食のチキン。
左は上から、パン、デザートのムース、野菜サラダ。中央上左の黄色のはバター、その横は特別に出してもらったホットコーヒー、その下がパックのオリーブオイル、中央下はメインのチキン。右は上からクラッカー、のり巻き、カニカマボコのマヨネーズサラダ。
  最初の機内食のビーフ。
メインの皿は、ぱさぱさのごはんと牛のしぐれ煮のようなもの。
     
   
二度目の機内食。
左上のカップの中には、プロセスチーズ、その下はバター、ビーフ炒めと鮭(?)の焼いたもの、レモン。上中央はオレンジ、メロン、すもも、パイナップルのカップ。右上はパン。右下はごはんと鱈のような魚のクリーム煮。

   

食事も終わり、機内のモニターでヨーロッパの映画などを放映している。途中で機内放送用のヘッドフォンが配給されるが、耳充てのスポンジがへぼへぼですぐにとれてしまう。
隣に座った年輩の女性が話し掛けてきて、旅の予定などしばらく話し込む。旅なれている人のようで、話を聞くのは楽しかった。今回は最初から最後まで人のふれあいを多く感じた旅だったので、思えばこのときからその傾向はあったのかもしれない。男女のペアだったのでご夫婦かと思ったら、旦那様は亡くされて弟さんとの二人だけのガイドつきの個人ツアーで、イスタンブールからカッパドキアなど12日間の予定とのこと。私たちは一週間イスタンブールのみだと言うと、珍しいと言われた。中央の席だったので外の景色は全く見えず、この会話はナーバス気味だった気分を少し晴らしてくれた。
しばらくして機内が暗くなり、眠ってしまった。

目が覚めるとすぐにコールドドリンクの配給があり、思い切ってチェリージュースを注文してみると意外においしくてびっくり。すぐに朝食(?)の配給があったが、メニューの選択は聞かれず機械的にトレーがテーブルに置かれていく。メニューは肉と魚が中心で、メインの白身魚(鱈のような魚)のクリーム煮のようなものは、魚がぱさぱさであまり美味しくなかった。このときの食事のときにもドリンクのサービスは、特別に私たちはコーヒーにしてくれたのが嬉しかった(でも、本当言うとお茶が飲みたかったんだけど^^;)。

食事が終ると、331mlという中途半端な量のペットボトルの水が供され、着陸準備に入る。イスタンブール時間で19時43分到着。サマータイム中なので日本との時差は−6時間だから、日本時間だと11時20分。ほとんど半日飛行機の中にいたことになる。立ち上がると足がむくんで痛かった。気をつけてはいたが、やはりエコノミー症候群は避けられなかった様子。

飛行機から降りて、団体さんが添乗員さんの注意を受けているスキにさっさとイミグレーションに向かう。
異常に空いている窓口と、多少混んでいる窓口があったので空いているところに向かい、自分の番が来てパスポートを出すと、イミグレーション・オフィサーが何か言っている。英語のようだが早口なのとなまりがあるので聞き取りづらい。よくよく聞いてみると、「トルキッシュ オンリー」と言っている。そこはトルコ人専用窓口だったのだ。「ええええええ そーりー」とやっと理解してあわてる私を見て、イミグレーション・オフィサーのおじさんは「しかたないね」というような顔をし、笑ってパスポートに判子をドンと押して「バイ」と言って通してくれた。イミグレーション・オフィサーは日本でも怖い顔で事務的な人が多いのに、間違いを受けて笑って処理してくれたそれだけで、それまでのナーバスな気分は一度にぶっとんでしまった。
旦那も同様に通してくれた様子だったが、私たちがその窓口を通ったのを見て、その後日本からのツアーの添乗員さんがその窓口にツアー客を案内していたのでおかしかった。

荷物の到着を旦那が荷物受取コンベアのそばで待つ間に、カートを借りようと置き場に行くが、何か鍵がかかっていて使えない。私より先に来ていた日本人が何かコインを入れているようだったが、それが何かわからない。困っていると荷物係のおじさんが「ワンリラ」と言って助けてくれたが、コインの持ち合わせはなかったので、そのままコンベアへ向かうと、さっきのトルコ人のおじさんが「カート使っていないじゃないか」というようなアクションをして私を見たので、「あいはぶのーコイン」と言うと笑って手を振ってくれた。私のでたらめな英語もなんとか通じていたようだ。

団体さんをうまく避けて外に出ると、客待ちの人がひしめいている。人の名前を書いたカードを持っている人もいれば、そうでない人もいる。出てくる人に向かって叫んでいる人も多いが、何を言っているのかわからないので無視して歩いていくと、その先につくば時代の友人Tさんにそっくりな女性がいて目が合う。するとその人はJTBのバッヂをつけており、向こうから日本語で名前を聞かれたので「そうです」と答えると、「すぐにわかりました」と言われた。私たちの送迎案内人への合図はカバンにつけたJTBの札だったのだが、彼女にはほとんどそれが見えていなかったはず。名前を書いた札も彼女は持っていなかったのに、何故かお互いに目的の相手だとわかったのは奇跡のようだった。案内人の彼女の名前はセフギさん。発音を聞いたが、何回言ってもうまく発音できなかった。


つづく

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