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◇政治家の街貼りポスターの謎2009年04月14日 01時25分52秒

最近のテレビの政治討論などでは、いつに総選挙が行われるのかというのがもっかの話題の中心で、その手の話題を聞かない日はない。そういう理由からか、街中に政治家のポスターがなんとなく目につく。

ある日、J党の幹事長代理のIさんと、隣町(その時は隣町に遊びに来ていたので)が選挙区のJさんとのポスターが並んで貼ってあるのを見ていて、痛烈な違和感を感じた。

そのポスターの主人公たちは、かなり念入りなメイクを施して撮影しているようだ。
IさんとJさんのポスターは、(党である程度統一しているのか)デザインや色味はとても似ているのだが、特にJさんはなんだか不自然におかしい。
何がおかしいのかじっと観察してみると、それは眉のメイクであった。

Iさんは、どちらかというと長くはっきりしていて、よく整った形の良い眉をしている。しかし、その地肌にたっぷりとほとんどぼかさずに眉墨をつけているのだ。
近くによって見るとあまりにも黒々しすぎており、白髪まじりのIさんの頭との対比で、眉ばかりが強調されすぎてしまう。

しかし、Iさんはまだいい。
問題はJさんである。

Jさんの眉は、カットして形は整えられてはいるが、眉尻がちっょとまばらな印象がある。Iさんの長く印象的な眉から比べると、長さも目じりぎりぎりのところで終わっており、男性の眉毛としては一般的な感じ。

Jさんのポスターは正面顔のアップなのだが、光を顔の右側から当てて撮影しているので、正面を向いていても顔の左半分は右よりも暗くなる。しかし、光の強弱の差はごくわずかだ。
それなのにJさんのメイクは、光があたっている右眉にはほとんどメイクされていないにも関わらず、左眉には眉頭から眉尻直前まで、べったりと真っ黒い眉墨が、やはりほとんどぼかさずに使用されているのだ。
Jさんは髪も黒いので黒い眉墨でも違和感はないが、顔にあたる影の差はそれほど強くないのに、左眉だけが取って着けたように見える。

写真撮影のメイクのとき、わざとらしいアイラインやマスカラをするのは近くで見ると大変に不自然だが、眉だけなら気づきにくいし、遠くから見たときに顔のメリハリがついてわかりやすい、という効果があるのかもしれない。しかし、Jさんの場合はどう見てもメリハリつけすぎだと思うのだ。
J党では、こういうメイクをするように指導されているのか?。他のJ党の人のポスターがなかったので、比較することができなかった。
しかし、近くにあった対抗するM党のO代表のポスターは、多少影になる方の眉を濃い目にしているような気もしないでもなかったが、気にならない程度。もっとも、もともとI代表の眉毛はそれほど濃くないので、あまり濃くすると本当に不自然になってしまうだろう。

政治家に限らず広告写真は、グラフィック処理の発展で実際よりもずっとずっとずっと若く見えるように処理されているのは、昨今めずらしいことでもない。実際に街頭演説などで会ったら別人(のよう)だったとか、そんなこともめずらしくない。
A4街貼りポスターの場合、サイズは小さくても、遠くからも近くからもわかり易くデザインする必要がある。選挙用などの場合は、とにかく名前と顔を覚えてもらうのは必須だ。
顔は選挙用に限らず、できるだけ若々しく美しく印象的にするのは鉄則だろう。きたないよりはきれいな方が、印象はいいにきまっている。

しかし効果を狙いすぎて、私はJさんを「眉毛が変な人」としか覚えられず、次の日名前を確認しにいかなければならなかった。彼の政治的指針とかそんなものはどうでもよく、彼の眉毛の左側だけどうして真っ黒なのかだけが気にかかる。

近く選挙が始まったら、選挙ポスターの広告的効果ばかりが気になりそうな予感がしてしょうがない。



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