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◇トルコ旅行記 〜6月2日 ロクムと魚のケバブ〜2007年06月22日 01時24分13秒

トルコのお菓子「ロクム」。
いちご味、メロン味、ぶどう味(?)、レモン味、ナッツ付きミルク味、チョコ味、ピスタチオまぶしなど。ここの店のロクムは粉砂糖とココナッツがまぶしてある。

■ロクムを買う

ブルーモスクから出てきたときは、すでに21時30分を過ぎていた。モスク前の公園にいる猫をひやかしつつ歩いていくと、行く前に入ったカフェでは別なステージが催されており、その前を通り過ぎたところにお土産物屋がある。ふと見ると、店の奥にロクムのケースが置かれている。
ロクムとはトルコのお菓子で、人によっては「
ぎゅうひ」だとか「ういろう」だとか言うが、私は「ゆべし」が一番日本のお菓子に近いのではないかと思う(味によっても質感が異なるが)。粉砂糖をまぶした固めのゼリー状のお菓子で、味はフルーツのものや、ミルク味の生地にナッツを練りこんだもの、チョコレート味のものと色々ある。大きさも色々でケースのある店は量り売りしてくれるが、大抵のお土産物屋ではあらかじめ箱詰めされたものが売られていることが多い。

 
  おいしいロクム屋店頭。本当はアクセサリーやお土産物がメインのお店。昼は年輩の男性が、夜は新婚で無愛想な若い男性が店番をしている。この二人が親子かどうかは不明。
   
その店はトルコ石のアクセサリーなどをメインに売る店で、一見すると昔の駄菓子屋にあった縦型のお菓子ケースのようなロクムのショーケースは、店の一番奥の方に目立たなくおいてある。店に入ると店員は非常にうれしそうに対応したが、私が「ロクム」と言うとちょっとがっかりしたような顔をして「500gで15YTL。どれがいいか選べ」と答えた。「ちょっとまけてほしい」と言うと面倒くさそうに「量でおまけする」と言う。この店でロクムだけ買う客など相手にしたくないのか、それともそういう客の方が珍しいのか。
ショーケースの中には色々な色や大きさのロクムがあり、店員は面倒くさそうながらも非常に丁寧にロクムの味の説明をしてくれる。「どれがいいのかわからない」と言うと「取り混ぜてやる」と言ってでかいスコップでざくざくとロクムを袋に入れて計ってみると1kg超えてしまった。「1kgでもいいか?」と聞かれたが、とりあえずちょっと試してみたいだけだったので「そんなにたくさんいらない」と言うと、一番大きくて一番お勧めだと彼が言ったロクムを一番最初に袋から取り出し、700gで15YTLにしてくれた。

フルーツ味のロクムは、昔年寄りの家で出されたオブラートに包まれたゼリー菓子のような感じ。素材ははっきりはわからないが小麦粉を練って作ったような感じで、ミルクやナッツのものは濃厚で非常に甘くて数個でお腹がいっぱいになってしまう。それでもこの素朴な味がやみつきになってしまうのだ。チャイの砂糖を控えめにしてロクムをお茶うけにするのが気に入ってしまう。
この後、エジプトバザールや新市街などでロクムに出会うが、ここの店のロクムはココナッツの粉がまぶしてあって一番おいしかった。

帰路の途中で、この旅の中で一番お世話になった絨毯屋とお土産物屋を兄弟で経営する日本語堪能なオスマンさんに出会うことになる。 彼の店の前で声をかけられ仲良くなり、ひょんなことからお茶に呼ばれたのでそのお礼に買ったロクムをお裾分けした。彼は「ぼくの店でもロクム売ってるけど、量り売りしているものの方が美味しい。このロクムは味がいいね」と言って、ロクムと引き換えに自分の日本製で日本語OSのノートパソコンを貸してくれた。




この日の遅い夕食。
魚のケバブとつけあわせのフライドポテトとサラダ。フライドポテトはトルコ料理のつけ合わせによく使われていた。サラダは日本でよく見るものと同じだったが、野菜の味が非常の濃厚で何もつけなくても美味しい。フリーのパンはバゲットタイプではなく、ナンのような平べったいパンだった。

■魚の干物のケバブ

オスマンさんのところを出た頃には小腹くらいの空腹が中腹くらいにはなっていたので、せっかくだし食事ではなくお酒でも飲もうということになった。
最初の日にチャイを飲んだレストラン街で、メニューをチェックしながら「魚を食べてみよう」とホテルから近い「OCEANS 7」というレストランに入る。ここは到着した日に、トルコの太鼓をたたいて歌を歌っていたお客がいた店だ。長髪イケメンの黒いシャツの男性に路上の席を案内され、魚のケバブとワインを一本注文する。ワインはトルキッシュ・エアの機内で飲むことができるワインと同じもので、辛口だけどフルーティでさっぱりした口当たりだった。


 
  この日飲んだワイン。
辛い白ワインは苦手だが、このワインはとても飲みやすかった。
   
ワインはすぐにきたが、食事がなかなかやってこない。トイレに行きたくなり席を立ち、戻ってみると旦那がごちそうの前で私を待っていた。私がトイレに立ったすぐ後に食事がやってきたようで、その間5分くらいのことだったのだが、路上の席だったせいかパンもケバブも少しさめてしまっていた。
ケバブは白身魚のようだが、鱈の干物を焼いたような感じ。ちょっと冷めているせいか固い。味はほとんどついていないので、テーブル上の塩コショウで好きに味付けするようだ。
海町で育って魚好きの旦那は「うまい」と言っていたが、私はもともと鱈のぱさぱさした感じが好きではなく(この魚が果たして鱈なのかどうかは不明だが)、固い上に細かくなった魚が歯の針金の隙間にもれなくはさまってしまい、歯列矯正中には非常に辛い食べ物だった。

つけあわせにレモンが半個ついていたのだが、このレモンが大変美味だった。日本でもこの手の料理にたいていレモンがついてくるが、私はいつももったいないと思ってしまう。でも、日本のレモンはワックスがついていたり、輸入のものだと危険な薬がついていたりするので、皮ごと食べるのを躊躇してしまう。トルコは野菜の自給率が100%だし、食べる野菜や果物はどれも非常の味がいいので、レモンも大丈夫だろうとかじってみると、すっぱいが刺激のあるいやなすっぱさではなく、甘みがあって非常においしかった。皮もかじったがほろにがくて美味だった。

この日OCEANS 7は非常に空いていてお客は私たちだけだったのだが、私たちの席の近くにお店の店員とその友人が座って談笑をしていた。
トルコ出身の世界的スター「タルカン」の出現の影響か、トルコ人の若い人は非常におしゃれな人を多く見かける。高橋由佳利の「トルコでわたしも考えた」では「トルコ人は禿げている人が多く、髭をはやすのが一般的」というようなことが書かれていたが、若い人で髭をはやしている人はそれほど多くないし、禿げている人もあまり見かけない。特に若い女性はものすごくおしゃれですきがない。
でも、観光客相手に働く多くのトルコ人の男性はお世辞にもスタイルがいいとは言いにくく、どちらかというと日本人と似たような体型の人が多い。若い人でも身体は痩せていてもお腹がぷっくり出ている人が多く、背もそれほど高くないし足も長くない。みんな非常にラフなスタイルをしている。そういう中で、この店の若い店員はみんな長髪で、髪もきちんとスタイリングされており、おしゃれなシャツを着て痩せていてイケメンである。腹も出ておらず、一昔前に六本木や赤坂でうろうろしていた若い人のような感じ。途中で髪を金髪に染めた女性がやってきたが、この人も非常にスタイルが良くて美人である。
私が魚のケバブと格闘をしていると、美人が私をちらっと見てにこっと微笑んで小さく手を振ってくれた。近づきがたい雰囲気だったのに、やっぱりトルコ人はフレンドリーなのだと思った。

0時を過ぎたので、お会計をして店を出る。ケバブとワインで33YTL(3000円)ほど。
前の日にタバコを買った店で水を買い、写真の整理をしてその日は早く寝てしまった。



つづく

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