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◇トルコ旅行記 〜6月5日 ビュユック島でのサイクリング〜2007年08月11日 04時23分17秒


ビュユック島地図。全部周ると自転車で3時間~5時間くらいかかりそう。
※画像をクリックすると大きな画像で見られます(800x1158)。

■ビュユック島での昼食

ビュユック島に到着した時間は、ちょうどお昼の12時15分。食事をしようと船着場を出て左手の海沿いのレストラン街を歩く。街中に入れば手ごろなロカンタなどがあるようだったが、船着場でも船の中でも親切にしてもらったことだし、だまされたと思って「アリババ」に行こうということになった。お昼時なので途中のレストランでも熾烈な客引き合戦があったが、目的地は決まっていたので笑顔で誘いを断る。途中で向こうから馬に荷物をひかせているおじさんが来たので「馬だ馬だ」と言って近づいていったが、子供の頃家の前を馬車が通っているとき(私の子供の頃は、まだ馬車が道を通っていたのだ!!)、馬子のおじさんが「荷物をひいている馬にさわると、突然あばれるかもしれないので危ないから触ってはいけない」と注意された記憶が瞬時に頭をよぎり、馬に触る一歩手前で触るのを辞めてしまった。すると馬をひいていたおじさんが私にハイタッチをしてきて、それがとても嬉しかった。
目的のレストラン「アリババ」に到着し席に着くとさまざまな魚を見せてくれ、手ごろな大きさの魚を選んで焼いてもらった。その他にぶどうの葉のドルマ、タコとオリーブのサラダ、ナスとトマトのサラダ、魚のケバブと選んだ魚をグリルにしてもらったのを堪能した。私達は食後にチャイを、Eさんご夫妻はトルココーヒーを注文し、ビュユック島での行動について話し合った。料金は全部で90YTL(約8370円)ちょっと高めだったが、久しぶりに二人以上で食べた料理は大変美味しかった(写真は撮り忘れてしまったが)。




ビュユック島中央にある休憩所の馬車の駐車場。

■ビュユック島周遊

私たちはレンタサイクルを借りて周遊するつもりだということを改めてEさんご夫妻に告げると、彼らもそれに同意してくれたので更にご一緒することになった。本当だったら楽に馬車に乗って優雅に周遊する方が楽だしそれもまた楽しそうで、Eさんご夫妻はどちらかというとそちらに興味がありそうだったのでちょっと申し訳なく思ったが、自転車で周ると小さな発見をすることができるのが楽しみだった。

船着場からまっすぐ時計塔のある街中へ歩いてちょっとすると、レンタサイクルの看板が見えたのでさっそくそこで自転車を借りる。私の中のレンタサイクルのイメージでは、しょぼいママチャリでペダルが異常に重かったりするのかと思っていたが、そんなことはまったくなく立派な前後輪ギアチェンジ付きのマウンテンバイクが店先に並べられている。サドルの高さもある程度調節できるが、西洋人向けのバイクが多いので背の高いEさん以外は小さめのバイクを選ぶのに一苦労だった。利用料金は1時間で一台3YTL(約279円)。
この時の馬車の料金はまったくわからないが、後でネットで調べたところ2005年の夏の馬車の料金は短いコースで25YTL、長いコースで35YTLだったらしい。2005年の春にはもう少し安かったらしいので、今はもっと高いのだろうと思う。旅行会社のオプショナルツアーなどだと、ビュユック島馬車での周遊観光が船代、食事付きで一人25000円するものもあったので、それから考えるとフリーで来るのはそれほど難しくないし、ちょっと贅沢して馬車に乗ったとしても格段に安いといえるかもしれない。

どこの島でもそうだが、島の道は急な坂道が多くギアチェンジしてもけっこう辛い。結局上り坂のほとんどは自転車を押して歩くことになるのだが、古い小さな教会や道端に咲く花を愛でながら自転車をこいだり歩いたりするのはなかなか楽しかった。自転車など乗るのは本当に数年ぶりのことだったが、下り坂を風を切って疾走するのは気持ちがいい。車が通らないので空気がとても綺麗だし、ふだんまったく運動しない私でも身体を動かすことが心地よく感じる。海に面した道に沿った建物は綺麗な色で塗られた壁が素敵なリゾート風の建物が多く、防風のために松の木が植えられていて、松という木はどこでもこういう活躍をしているのだなと思ったりする。
途中馬車に乗る観光客が私たちを横目で見ながら走り去っていく。

島の地図はイスタンブールでは入手できず、唯一Eさんがレンタサイクル屋でもらった絵地図が頼りだ。途中で案内地図の立て看板はあるのだが、絵地図と微妙に違っていたりするので案内地図にある現在地と道が本当に正しいのかちょっと不安になってしまうが、島の道は単純なので帰れないことはないだろうと道を進んでいく。私達が案内地図の前にいたとき、アジア人のカップルが後ろからやってきて英語で「今どこですか?」と訪ねられたが、私達もはっきりとわからないので場所を指差し「メイビー…」と言ったら、そこは地図上にある現在地と書いてある場所とは違う場所だったので、かえってその人の不安をあおる結果になってしまった。しかし、それ以上説明できる英語のボキャブラリーは私にはないので困ってその場から離れると、Eさんが親切に彼等に説明をしてくれた。彼等は韓国人のご夫婦のようだった。

ぽつんと一軒ある売店で水を買うのにトルコ語に挑戦して笑われたり、大きなお屋敷の前でここがどんなところなのかじろじろと眺めて推測したりと色々なわくわくを体験する。途中の松林の公園の中では、同じように自転車で周る人や歩いて周る人が休憩をしており、ビーチボールで遊んだり、歌を歌ったり、木陰で昼寝をしていたりする。こういうのは、馬車では絶対に味わえないものだと思ったりした。



 

レンタバイク屋。(紙の看板の奥がお店)
 
街外れにあったギリシア正教の教会(跡?)。十字架の横棒が二本あるのがギリシア正教の印だと教わった。
     
 

上り坂は歩いて行く。
 
松林の公園で休む人達。


途中でやはり現在地が確認できない不安と、昔ここの島に島流しにされていた偉い人のお屋敷跡がどこにあるのかを知るため、営業していない売店を見つけそこに人がいたので聞いてみる。その人は英語が話せなかったが、地図を見せて指差すと、トルコ語で現在地と行き方を指で地図をなぞって教えてくれた。
島の中央部に位置する休憩所に着くと、旅行ツアーなどのオプショナルを申込むとここで休憩することになっているのか馬車がたくさん停車している。その近くの案内板を見ようと近づくと、そこだけ土の色が違うのでよくよく見てみるとそれは全て馬糞だった。私は馬糞の山の中に思いきり足を踏み入れていて、旦那に「これ全部馬糞だよ」と言われて初めてあわててしまう。馬糞はほとんど草なので水はけをよくするためにここにまいているようで、全て乾いていたのがせめてもの救いであった。
Eさんの持っていた地図で現在地を確認し、そこから島を周遊する長いコースと街へ戻る短いコースを選択しなければならなかったが、ここまでくるのに一時間かかっているので帰りの船を心配し短いコースで街に戻ることにした。当初の目的地だった昔のえらい人がいたという建物は、もう少し手前の細い路地に入らなくてはならなかったらしく、この休憩所からだと更にきつい上り坂をのぼった先にあることが判明。帰りの体力を考え、結局見ないで過ぎてしまった。

下りの続く道をしばらく行くと農場があり、オリーブの木の畑があったりゆるい草地の丘に馬が放牧されているのが見える。もう少し行くと島の墓地が見えてきて、入口の門のそばの建物の屋根に海鳥の子供が立っているのを発見する。このあたりは馬車のルートから外れているのか、馬車があまり通らない。
しばらくしてまた馬車の通る道に出て、花の咲くゆるい上り坂を自転車を押して歩いていく。このあたりは島の東側にあたり、古く朽ち果てたリゾート風やギリシア風の建物が多く、さらにそれらを修理して売り出しているのが多く見られた。こんなところでのんびり余生を送るという選択も悪くないのだろうなとちょっと思ったりした。



 

島中央の休憩所前の案内板の下は馬糞の山。茶色く見えるのは全て馬糞であるが、私は知らずに平気でそこに足を踏み入れてしまった。
 
島の墓地の入口。大きな鉄の門が周囲と隔絶するように据え付けられており。「犬に注意」の標識が貼られている。
     
 

墓地の入口にあった建物の屋根にいた海鳥の子供。
 
道端に咲いていた綺麗な花。Mさんが名前を言っていたが失念してしまった。
     
 

島の東側で見られた、木造のリゾート風の廃墟。
 
同じく島の東側で見られた、ギリシア風の廃墟。こちらは石造り。もしかしたら教会か集会所のようなものだったのかもしれない。


街に戻り、自転車はちょうど2時間で返却することができた。Eさんと支払いに行き、Eさんは20YTL札で支払いたいと言っていたので私たちの分12YTLをEさんに渡そうとするが、全部で24YTLと言われたことにEさんは納得できない様子でお店の人に抗議している。一人一時間3YTLで4人で2時間借りたのでお店の人の言うことは間違っておらず、Eさんは疲れのあまり勘違いして計算ができなくなってしまっていたのだ。とりあえず会計は別々にすることにし、私は先に支払いをすませてお店を出たが、自転車に誘ってしまったことを気の毒に思い申し訳なかった。しかし、今回の島での旅で私たちと一緒だったのがとても楽しかったと言ってもらえたのでほっとし、私たちも同じように思っていたのでとても嬉しかった。

つづく

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