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◇トルコ旅行記 〜6月5日 ビュユック島からの帰りに〜2007年08月13日 07時44分13秒

カフェでずっと私の隣に座っていた猫。

■ビュユック島のカフェで船を待つ


ビュユック島周遊の後に入ったカフェの前には小さな囲いの芝生があり、そこに猫がたくさん客のおこぼれに預かろうとしている。「猫が見たいので芝生側の席に座りたい」と英語で言うと、「好きな席に座っていい」と言われる。自分のつたない英語がすんなりと相手に伝わることに違和感がなくなってきていることに気づく。
アイスクリームとチャイを注文し、帰りの船の時間まで休むことにする。運ばれてきたアイスクリームはやはり伸びるタイプではなく、ベリーとバナナとチョコ味のトリプルだった。

オープンエアの席に面した芝生の中庭には、さまざまな模様の数匹の猫がいてたまに客が投げてよこす食事のおこぼれをじっと待っている。私たちは猫にあげるようなものは何も頼まなかったのでただ眺めているだけだったのだが、そのうちの白黒の猫が私の座っていたベンチの席の隣に来て、ずっと座っている。たまに顔を覗き込むと「何かくれるの?」という顔で私の顔を見るが、何もくれないことを知ってもやはりずっとそこに座っている。顔の模様は違うが、なんとなくうちの猫に身体の模様が似ている。うちの猫は便秘と年のせいで肝臓と腎臓が弱っているため、毎日投薬が必要で旅行中ずっと病院に預けている。せまいケージでの入院生活なので、今ごろどうしているのかとちょっと心配になってしまう。



 

船の時間を待つ間に利用したカフェ「シャヒン・ビュッフェ」。
 
中庭にたくさんの猫がお客のおこぼれに預かろうと待ち構えている。
     
 

カフェから見える島の入口付近にある時計塔。
 
ここでも、トルコのサッカーチームの優勝を祝う旗が街中に掲げられていた。本当にトルコ人のサッカー熱はすごいらしいことを感じる。


■ビュユック島からの帰路

船の時間が近づいてきたので、船着場に行く。途中水を買いたいと思うが、細かいお金がなく財布には100YTL札しか入っていない。手近な店で「二本買うから大きなお札で払いたい」と言っても断られてしまう。
船着場前の商店街で民族風の洋服や雑貨などを売っている店があり、かわいいパンツを見つける。模様はかわいいのだが、デザインがかなり変わっている。ふんどしのように後の布を股のところで前にもってきて、前の布を後にもっていき、それぞれ腰で紐で縛って着用するというデザイン。女性としてはトイレに大変困る仕様になっている。横のスリット(というか、横が全部前後にわかれている)がすごくて中に何か着けないと外で着ることができないように思うが、値切ってみると希望価格でOKと言われてしまい、28YTL(約2600円)のところを20YTL(約1860円)で購入した。
おかげでお金が細かくなったので、無事乗船コインを購入することができた。



 

帰りのビュユック島の船着場で船を待つ人達。
 
次の船着場では半分の人しか乗船できず、半分の人達は次の船を待つために取り残されてしまった。


帰りの船は来た時以上に人が多かったが、幸い最初から席に座ることができた。次の船着場では待っているお客の半分しか乗船できず、船が出たときは半分の人がとりのこされた状態なのにびっくりする。

しばらくすると、船内の一部から突然物売りの声が聞こえてくる。見ると、一人のトルコ人の男性が新式の皮むき機や日本製の扇子などを売っている。皮むき機は刃のところがセラミックになっていて、日本でもよく見かける野菜の皮が薄くむけるというもの。扇子は扇の部分が布や紙ではなく全て木製(竹製?)のもので、どうみても中国製にしか見えない。皮むき機も扇子も20YTLだというのだが、日本だったら100円ショップでも売られているものだった。それでも、何人かのイスラムの衣装を着た女性が扇子を購入して嬉しそうにしていた。
Eさんご夫婦に「あんな皮むき、日本だったら100円ショップにあるんだけどなあ。ドイツにも100円ショップみたいなお店ってあるんですか?」と聞くと、最近できたということだった。彼らが日本に帰ったときも、100円ショップがいったいなんなのか最初は判らなかったらしい。イスタンブールだと10リラショップになるのだろうが、少なくともスルタンアフメット付近ではそういう店は見かけなかった。10年前に台北に行ったときはこの手の店を夜市でも見かけたので、日本の100円ショップ文化もまだまだヨーロッパ進出は果たしていないらしい。



 

船の座席に密着して備え付けられた、古い温水式のストーブ。
 
救命胴衣の着用方法の説明パネル。日本のものと微妙に違っていて楽しい。
     
   

船から見えたブルーモスクとアヤソフィア(たぶん)。
   


Eさんご夫婦ととりとめのない話をしながら、船から見える風景や船内の備品に興味を覚える。特に救命胴衣の着用方法の説明パネルと、冬になったら活躍するのだろう座席に密着して備え付けられた温水式の古いストーブが見ていてなんとなく面白かった。救命胴衣のパネルは、日本だと朱色が主に使用されているが、オレンジと青の配色は新鮮に映る。イラストの男性の顔も日本のものとはちょっと違っている。ストーブは長い年月を経て味のある雰囲気があり、古い船の窓の木わくにマッチしている。
帰りの船は行きと違い、海鳥にエサをあげる人もいなければ歌を歌って陽気にしている人達もいない。みんな静かに談笑しながら、港に着くのを待っている。船の窓からブルーモスクが見えてきて、ガバタシュの船着場が近いことを告げている。

カバタシュの船着場に到着し、私たちは新市街に行くことにしていたので「今日は本当に楽しかった、またホテルで会いましょう」と挨拶をして、カバタシュのトラムヴァイの改札でEさんご夫妻と別れた。



 

カバタシュ駅コンコースの非常口案内板。“非常な人”が日本の人とは違っており、非常さも微妙に違う。
 
車椅子優先エレベーターの案内板。車椅子に座っている人がなんだかうなだれている。
     
 

カバタシュ駅への階段を示す案内板。下りであることがはっきり理解でき、軽快に階段を下りる人が素敵だ。
 
カバタシュ駅前の駐車場の案内板。料金がトルコリラで書かれているが、通貨単位が「YTL」ではなく「TL」なので古い貨幣単位なのだとしたらものすごく格安なのでないかと思ったりした。


カバタシュの駅はトラムヴァイと新しい地下鉄の二つの路線がある大きな駅なのでコンコースも広く、そこに掲示されている日本のものとは微妙に違うアイコン掲示に興味を示し撮影をすることにする。特に面白かったのは、非常口のアイコンだ。この非常口のアイコンはもともと日本でデザインされたものが世界標準になろうとしているのだが、微妙にその国によってデザインが違う。“非常な人”の非常さがだいぶ違うのだ。
ここの駅の非常口のアイコンは、ホテルのものともちょっと違っておりかなり筋骨逞しい人のように見受けられた。その他、車椅子優先のエレベータの“車椅子の人”がなんだかうなだれているように見えたりと、人の目も気にせずばしばし撮影してしまった。
一度船着場に戻ってトイレを探すがなかなか見つからない。誰かに聞きたかったが、みんな忙しそうにしているのでなかなか声をかけられない。船着場の若い係員を見つけて話し掛けると、彼は英語が話せないとのこと。旦那が立小便をするジェスチャーをすると、彼はやっと理解してくれてそのジェスチャーを笑って旦那の肩を叩きながらトイレの場所を教えてくれた。

無事トイレもすませ、世界で一番短いという地下鉄に乗って夜遅くまで賑わっているという新市街に繰り出すことにする。それまで良かった天気も曇ってきて、一雨きそうな雰囲気。傘は持ってきているができればなんとかもってほしいと思いつつ、私たちもトラムヴァイの改札に向かった。


つづく

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