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◇トルコ旅行記 〜6月7日から8日 帰りの飛行機〜2007年09月18日 23時12分47秒

トルキッシュエアーの主翼。

■アタチュルク国際空港、再び


空港へのバスの中には女性が一人いた。聞くと彼女はお医者さんで、医師学会のためイスタンブールに来たとのこと。どこかに観光に行ったか聞くと、「少しは見ることができた。昨日は学会のみんなでベリーダンスを見に行き、その中の一人のお医者さんが王様に指名されて大変だった」と教えてくれた。

空港に着くと、セフギさんが「機内に持ち込みするカバンにつけてください」と赤い帯を手渡す。さっそく荷物を預けるカウンターに行く。
セフギさんはカウンターの人とは顔見知りのようで、異常にテンションが高い。荷物を計測するときに、はかりの上に乗って「荷物が重すぎる」と冗談を言ったりしていた。
私たちの荷物は3つあったが、どれもぎりぎりセーフ。そのうちの一つは19.4kgだった。女医さんの荷物が少し重量オーバーで少し中身を出さなければならずそれでも少しオーバーしてしまうが、大目に見てもらうようセフギさんが交渉するとあっさりOKの返事。結構大雑把だなあと思うが、これもトルコだからなのかもと思ったりする。

セフギさんにお礼を言ってゲートの中に入り、女医さんともそこでお別れした。フライト時間は18時なので、まだまだ時間は十分ある。
ゲートの中は綺麗で、たくさんのお店がある。軽い食事をするところも多くスターバックスなどもある。どこかでお茶でも飲もうと思いメニューを見るが、イスタンブールの街中と比べると非常に値段が高く、5倍近くするものもある。ばかばかしいので免税店を冷やかしたりするが、こちらもお土産物は値段がバカ高い。
免税店は色々な国籍の人がいるようだったが、ここでも目についたのは日本人。ユーロで価格表示してあるのをドルと間違えて計算ができずレジの店員に財布の中身を確認されている人や、執拗に値切る人などがいたりしてびっくりしてしまう。私たちは結局イスタンブールで買い逃したオリーブオイルと、旦那が会社の人へのお土産が足りないと言い出してロクムをいくつか購入する。ロクムはどこよりも高かった。
化粧品のコーナーへ行くとロクシタンがあり、免税店スペシャルでハンドクリームがものすごく安かったので購入したが、自宅へ戻ってよく見るとそれはフットクリームだった。
機内用に水を購入したら、イスタンブール市内で0.5YTLだった500mlのペットボトルが25YTLしてびっくり。日本ではゲートを通るときに水の持込を禁止されていたので買わずに行ったのだが、アタチュルク国際空港では何も言われなかったので、事前に購入していけばよかったと後悔した。


■金属探知機で止められる

日本行きの乗り場に変更があったので早めに乗り場に行くと、ほどなくして機内への案内が始まった。アタチュルク国際空港では機内に入る直前に金属探知機に入るのだが、ここで私は足止めをくらってしまった。何度探知機を通っても探知音が鳴ってしまうのだ。手持ちの小物は全て別にX線に通してもらっていたし、ベルトしていない。ヘアピンを取ってもまだだめで係員が身体チェックをしようとしたときに、私の口元を見て「OK」と言った。どうやら歯列矯正の金具がひっかかったらしい。歯医者の説明では「ヨーロッパでも矯正金具でひっかかった例はないよ」と言っていたのだが、テロの脅威が現実的なトルコではかなりきびしかったのか。帰国して歯科医にそのことを話すと、びっくりしていた。



機内から見た夕焼けの河。カスピ海に流れるボルガ河かウラル河らしい。北海道の石狩川のように蛇行しており、果てしなく続く大地に勇壮に流れていたのが感動的だった。

■帰りの機内食


飛行機は定時に離陸し、今度は二人がけの席でちょっと嬉しく思う。
ほどなくして飲み物が運ばれてきた。イスタンブールで気に入ったチェリージュースも飲み収めかと、チェリージュースを注文する。行きの飛行機では躊躇していたのが嘘のようだ。
ちょっとしてすぐに食事になる。帰りの便もJALのコードシェア便なのは一緒だが、帰りはトルコからの便なので食事はトルコ寄りだった。メニューはチキンとパスタの二種類。私はチキンを旦那はパスタを注文し、飲み物は赤白それぞれのワインを注文した。



 

帰り最初の機内食のチキン。
左は上がデザートの蒸しパン風のお菓子、その下がにんじんときゅうりとオリーブのサラダ。中央上がクラッカー、バター、パック詰めの水、その下がパン、中央一番下がメインのチキンのグリルでミックスベジタブルとコロッケがつけあわせについている。右上は赤ワイン「ヤクト」、その下はトマトとズッキーニのサラダ。
 
帰り最初の機内食のパスタ。ペンネのホワイトソース。ワインは白ワイン「チャンカヤ」。
     
 

帰り二度目の機内食(食べかけ)。
左上がナッツとドライフルーツの入ったヨーグルト。その下がプロセスチーズと白チーズとオリーブの盛り合わせ。その横がパン。中央上がバター、チェリージャム。右上がパック詰めの水。中央下がメインのミートパイ。

 
食事に豚が使用されていないことを示すカード


食事が終った後のトイレラッシュの前に、トイレに歯磨きをしに行こうと通路側に座っていた旦那によけるように頼んだときのことだ。席を立った旦那の椅子に何故か食事のときにあったパック詰めの水が置かれていて、移動するときよろけて旦那の席に座り込んだときにそのパックをふんでしまったのだ。パックが椅子の上で破損し、椅子も私のスカートもびしょびしょになってしまった。急いで客席乗務員を呼び、トイレからペーパータオルを大量に持ってきて水を拭いていたが、椅子のクッションは水を含んでびしょびしょになってしまっている。客席乗務員にその旨説明すると、毛布のパッケージのビニール袋(トルキッシュエアでは、毛布がひとつひとつビニールでくるまれている)をそこにしき、上に毛布をひいてそこに座るようにしてくれた。席を替えてもらいたかったが、生憎満席で移動する席はなかったのだ。しばらくはそれでしのげたが着陸する時まではもたず、飛行機を降りる頃には旦那のズボンも濡れてしまった。
しばらくして8時すぎに機内は暗くなった。飛行機はカザフスタンあたりの上空を飛んでいるらしく、夕焼けの大地がはっきりと窓から確認でき、何もないところに沈む太陽が大変美しい。途中激しく蛇行する河が見えてきて、果てしなく続く大地に消えていくのが感動した。

就寝時間になりすっかり機内の電気が消された頃、後のおばさん達がずっと話しこんでいる。一人が「話しているとうるさいんじゃない?」と言うが、もう一人が「みんなもう寝ちゃってるから大丈夫」などと言っている。あまりにうるさいので後を向いて口の前に指をたてて静かにするようにお願いすると、「うるさいってさ」と言って二人は寝てしまった。

次の日の朝はいつも通り飲み物が供され、食事はミートパイだった。飛行機は定刻に成田空港に到着した。



カザフスタンの大地に沈む夕陽。

■別室に呼ばれる


成田空港に到着し荷物を待っていると、荷物のうちの二つはすぐに出てきたがあとの一つがなかなか出てこず不安に思う。結局最後の方で出てきたのだが、ゲートを出るときにパスポートの提示を求められ、最後に出てきた荷物について執拗に質問される。「ちょっとこちらに来ていただけますか」と係員が数名いる部屋に連れていかれた。
「これ犬が反応してるんですよね」と言われ、マジックマッシュルームなどの持ち込み禁止品目の写真などを見せられ、カバンの中のものを全て出し一つ一つ裏返しにしながらチェックされる。「トルコはどこに行きましたか?」と質問されたので「イスタンブールだけです」と答える。
やましいものは何もないので特にあわてることもなく、かえって初めてのことでちょっと面白がりつつ普通にしていると、荷物をチェックしても別に不審な点は発見されず「大変申し訳ありませんでした」と帰された。

帰りの成田エクスプレスの中から見える風景が、なんだかとても違和感があり「帰ってきた」という安心感よりもここがイスタンブールでないことが不思議に思われたりした。
帰宅しさっそく飼猫を病院に迎えにいって足を見ると、むくんでばんばんに腫れている。この腫れと湿疹ががしばらく取れず、この夏中悩まされたのだった。




飛行機の中で撮った足。エコノミー症候群でむくみと湿疹がひどい。


終わり



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