◇計画停電三日目。その状況でなければ感じない感情。 ― 2011年03月18日 01時26分13秒
2011年3月17日木曜日 計画停電は、今日で三日目。
今日は、9時20分から13時までと、16時50分から20時30分までの二回。
二回目の停電は、必要に応じて行うといっていたのだが、二回目を行うのか行わないのかの周知が徹底されていなかったらしい(でも、夕べはどこのテレビ局のニュースでも、二回目やるかもって言っていたのだけど)。
ネットで見ていると、知らずにいて急に停電したという人もいるらしい。
うちの自治体は、広報車で停電の有無を事前に伝えて回っているが、この広報車けっこう声が反射して聞きづらかったりする。
東京電力のホームページはアクセスしにくい状況が続くし、あいかわらず携帯からは情報が入手しにくい状態が続いている。
もちろん、東京電力のカスタマーセンターなぞ、まったく電話が通じない。
神奈川県は、計画停電の週間予定表というのを、15日の時点で公開している。
もちろん予定なので、当日変更の可能性もあるのだが、あらかじめ予定がわかるのは安心だ。
また、tvk神奈川テレビでは、地デジのデータ放送でも、計画停電の時間帯などを確認することができる。
今日は午前中、病院の検査予約があった。
病院自体機能しているのか、検査は通常通り行われるのか不明だったので、前日に電話で確認したら「検査できない患者さんには、事前にご連絡しています」とのことだった。うちには連絡がきていないので、検査は行われるらしい。
検査といっても、ちょっと動悸やめまいがするので、一日中心電図をつけているホルダー検査というのを行うため、心電図の装着に行くだけのことだ。
予約時間は、これから計画停電に入るという時間帯。
業務中の停電にそなえて、自動受付システムや、料金の支払いシステム、電子予約確認システムなどあらかじめストップされていて、確認業務が行えないため、現場は多少混乱している様子だった。
装置を装着するときに、技師さんが「10時から停電になるから、あらかじめ電気消しておきますね」と言って照明を消したが、白いカーテンごしに外からの明かりが入ってくるので、それで十分明るかった。
明日はこの装置を取ってから、トレッドミルというスポーツクラブにある歩く器具で、実際に運動しながら心電図をとるという検査をする予定なのだが、ちょうど明日も二回停電がある予定で、その二回目の停電の時間帯に予約が入っている。
「もしかしたら、トレッドミル検査は延期になるかも」といわれた。
会計のためロビーに行くと、病院は自家発電がなされているため、電気がついていて(車椅子の人や、ベッドでの移動ができるように)エレベーターも使える。
院内はいつもよりも薄暗く、患者もいつもよりも少ない。
会計をすると、「会計システムが動いていないので、次のときに一緒に会計させてください」と言われた。
昨日の停電の後に、近所で火事があった。
停電が解除されるときに、一気に電気が流れるためにコンセントなどに負担がかかり、火が出ることがあるらしい。
広報車では「コンセントをぬいてください」と呼びかけているが、家具の後ろなどに隠れているコンセントを、全てひとつひとつ抜くなど不可能に近い。
この状況がいつまで続くのかわからない中で、毎日家中のコンセントと格闘するなんて…。
パソコンなどは、スイッチつきのコンセントを使っているから、そのスイッチをオフにすればいいが、そうじゃないものはどうすればいいのか。
せめて留守中に停電解除になったときのため、停電中に外出するときは、ブレーカーを落としていくことにした。
これなら、帰宅したときに任意で通電できるし、なにかあれば対処することもできる。
うちのブレーカーは、メインのものと部屋ごとの個々のものがあるので、その全てを落として行く。
週末に電気屋に行って、スイッチつきのコンセントが店頭にあるのか確認してみるが、この全てが品薄状態の中で期待は薄いだろうと思う。
先日、母が物資を送ってくれるというので、こちらで必要なものをお願いした。
しかし、一番欲しい燃料を送ってもらうのは難しい。カセットコンロのガスは危険物だし、電池は陸送になるので時間がかかる。しかも、北海道から関東までの陸路って…。
とりあえず、米やレトルト食品、乾麺などをお願いした。紙類もないのだが、こちらはとりあえずなんとかなる。
すると、「家にあるうどんを送る」というので、「うどんは調理時間が長くなるので、できれば素麺の方がいい」というと、「わがままだ」と笑って言われた。
こういうことを気にする生活をしているのと、いつもとほとんど同じ生活をしている人の間で、感覚の差が生じるのは仕方ないことだ。
避難所などで生活しなければならない人たちから比べれば、私たちの生活など「いつも通り」といってもいいくらいのものだ。
しかし、微妙に被災した立場の私たちにとって、この微妙な状況は非常にストレスである。
物が思うように買えず、交通も通常にはまだ遠く、毎日停電に対処して生活しなければならない。
ものすごく困っているわけではないが、普通の状態ではないというのが、今の私たちの生活だ。
そんな中で、「わがまま」であるといわれたことで、私は非常に憤ってしまった。
「帰省したら」という友達もいるが、子供がいるのであれば別だが夫婦二人だけの家族で、毎日危険な中でも仕事に行く旦那をひとりにして、自分だけ安全な場所に行くことなどできない。
首都圏で働く会社員の多くは、地震明けの月曜日から会社に出て会社に復旧に力を注いでいる。
しかも、当初よりは少し落ち着いてきてはいるけれど、この先何があるかわからない。
11日の地震があったとき、たまたま休みをとって二人でいることができたことを幸運に思ったのだから、これから先もしかしたらあるかもしれない災害の中で、離れている方が悲しいとさえ思う。
それに、今私たちは家にいて、直接命の危険にさらされているわけでもない。
避難したい人はたくさんいる。それが可能で行きたい人は行けばいいと思う。それを非難もしない。そういう選択もあると思う。
ただ、今の私にとっては「帰省したら」という言葉は、「家族を捨てて、あなただけ安全なところに行きなさい」といわれているのと同じなのだ。会社で働くことで生活している私たちにとって、会社が休みでない以上は、会社に行かないという選択肢はない。
私を思って言ってくれているのは承知だが、今の私にはとてもひどいことを言われているように聞こえてしまう。
「わがままだ」といった母の言葉も、「帰省したら」といった友達の言葉も、私を傷つけようとしているものではないことは重々承知だ。
いつもだったら流すこともできるかもしれないし、相手の思いやりの方を強く感じて「ありがとう」という言葉が素直にでてくるかもしれない。
でも、今まで気がつかなかっただけで、今の私はそういう場所にはいないのだと、強く感じる。
私も、被災した友人たちに、気づかないでそういう言葉を発したかもしれない。
その場所にいなければわからない状況の中で、その場所でなければ感じない感情があるのだと、今ものすごく痛感している。
明日18日金曜日の第1グループの停電は、午前6時20分~10時と13:50~17:30。
さっき東京電力のプレスリリースを見たら、17日から一週間の予定表を公表している(ものすごく見づらいけど)。
あくまで予定だしグループ分けも変更になるかもとか言っているが、ないよりましだと思う。
東京電力プレスリリース2011年 3/17
http://www.tepco.co.jp.cache.yimg.jp/cc/press/11031712-j.html
17日以降の予定表
http://www.tepco.co.jp.cache.yimg.jp/cc/press/betu11_j/images/110317g.pdf
今日は、9時20分から13時までと、16時50分から20時30分までの二回。
二回目の停電は、必要に応じて行うといっていたのだが、二回目を行うのか行わないのかの周知が徹底されていなかったらしい(でも、夕べはどこのテレビ局のニュースでも、二回目やるかもって言っていたのだけど)。
ネットで見ていると、知らずにいて急に停電したという人もいるらしい。
うちの自治体は、広報車で停電の有無を事前に伝えて回っているが、この広報車けっこう声が反射して聞きづらかったりする。
東京電力のホームページはアクセスしにくい状況が続くし、あいかわらず携帯からは情報が入手しにくい状態が続いている。
もちろん、東京電力のカスタマーセンターなぞ、まったく電話が通じない。
神奈川県は、計画停電の週間予定表というのを、15日の時点で公開している。
もちろん予定なので、当日変更の可能性もあるのだが、あらかじめ予定がわかるのは安心だ。
また、tvk神奈川テレビでは、地デジのデータ放送でも、計画停電の時間帯などを確認することができる。
今日は午前中、病院の検査予約があった。
病院自体機能しているのか、検査は通常通り行われるのか不明だったので、前日に電話で確認したら「検査できない患者さんには、事前にご連絡しています」とのことだった。うちには連絡がきていないので、検査は行われるらしい。
検査といっても、ちょっと動悸やめまいがするので、一日中心電図をつけているホルダー検査というのを行うため、心電図の装着に行くだけのことだ。
予約時間は、これから計画停電に入るという時間帯。
業務中の停電にそなえて、自動受付システムや、料金の支払いシステム、電子予約確認システムなどあらかじめストップされていて、確認業務が行えないため、現場は多少混乱している様子だった。
装置を装着するときに、技師さんが「10時から停電になるから、あらかじめ電気消しておきますね」と言って照明を消したが、白いカーテンごしに外からの明かりが入ってくるので、それで十分明るかった。
明日はこの装置を取ってから、トレッドミルというスポーツクラブにある歩く器具で、実際に運動しながら心電図をとるという検査をする予定なのだが、ちょうど明日も二回停電がある予定で、その二回目の停電の時間帯に予約が入っている。
「もしかしたら、トレッドミル検査は延期になるかも」といわれた。
会計のためロビーに行くと、病院は自家発電がなされているため、電気がついていて(車椅子の人や、ベッドでの移動ができるように)エレベーターも使える。
院内はいつもよりも薄暗く、患者もいつもよりも少ない。
会計をすると、「会計システムが動いていないので、次のときに一緒に会計させてください」と言われた。
昨日の停電の後に、近所で火事があった。
停電が解除されるときに、一気に電気が流れるためにコンセントなどに負担がかかり、火が出ることがあるらしい。
広報車では「コンセントをぬいてください」と呼びかけているが、家具の後ろなどに隠れているコンセントを、全てひとつひとつ抜くなど不可能に近い。
この状況がいつまで続くのかわからない中で、毎日家中のコンセントと格闘するなんて…。
パソコンなどは、スイッチつきのコンセントを使っているから、そのスイッチをオフにすればいいが、そうじゃないものはどうすればいいのか。
せめて留守中に停電解除になったときのため、停電中に外出するときは、ブレーカーを落としていくことにした。
これなら、帰宅したときに任意で通電できるし、なにかあれば対処することもできる。
うちのブレーカーは、メインのものと部屋ごとの個々のものがあるので、その全てを落として行く。
週末に電気屋に行って、スイッチつきのコンセントが店頭にあるのか確認してみるが、この全てが品薄状態の中で期待は薄いだろうと思う。
先日、母が物資を送ってくれるというので、こちらで必要なものをお願いした。
しかし、一番欲しい燃料を送ってもらうのは難しい。カセットコンロのガスは危険物だし、電池は陸送になるので時間がかかる。しかも、北海道から関東までの陸路って…。
とりあえず、米やレトルト食品、乾麺などをお願いした。紙類もないのだが、こちらはとりあえずなんとかなる。
すると、「家にあるうどんを送る」というので、「うどんは調理時間が長くなるので、できれば素麺の方がいい」というと、「わがままだ」と笑って言われた。
こういうことを気にする生活をしているのと、いつもとほとんど同じ生活をしている人の間で、感覚の差が生じるのは仕方ないことだ。
避難所などで生活しなければならない人たちから比べれば、私たちの生活など「いつも通り」といってもいいくらいのものだ。
しかし、微妙に被災した立場の私たちにとって、この微妙な状況は非常にストレスである。
物が思うように買えず、交通も通常にはまだ遠く、毎日停電に対処して生活しなければならない。
ものすごく困っているわけではないが、普通の状態ではないというのが、今の私たちの生活だ。
そんな中で、「わがまま」であるといわれたことで、私は非常に憤ってしまった。
「帰省したら」という友達もいるが、子供がいるのであれば別だが夫婦二人だけの家族で、毎日危険な中でも仕事に行く旦那をひとりにして、自分だけ安全な場所に行くことなどできない。
首都圏で働く会社員の多くは、地震明けの月曜日から会社に出て会社に復旧に力を注いでいる。
しかも、当初よりは少し落ち着いてきてはいるけれど、この先何があるかわからない。
11日の地震があったとき、たまたま休みをとって二人でいることができたことを幸運に思ったのだから、これから先もしかしたらあるかもしれない災害の中で、離れている方が悲しいとさえ思う。
それに、今私たちは家にいて、直接命の危険にさらされているわけでもない。
避難したい人はたくさんいる。それが可能で行きたい人は行けばいいと思う。それを非難もしない。そういう選択もあると思う。
ただ、今の私にとっては「帰省したら」という言葉は、「家族を捨てて、あなただけ安全なところに行きなさい」といわれているのと同じなのだ。会社で働くことで生活している私たちにとって、会社が休みでない以上は、会社に行かないという選択肢はない。
私を思って言ってくれているのは承知だが、今の私にはとてもひどいことを言われているように聞こえてしまう。
「わがままだ」といった母の言葉も、「帰省したら」といった友達の言葉も、私を傷つけようとしているものではないことは重々承知だ。
いつもだったら流すこともできるかもしれないし、相手の思いやりの方を強く感じて「ありがとう」という言葉が素直にでてくるかもしれない。
でも、今まで気がつかなかっただけで、今の私はそういう場所にはいないのだと、強く感じる。
私も、被災した友人たちに、気づかないでそういう言葉を発したかもしれない。
その場所にいなければわからない状況の中で、その場所でなければ感じない感情があるのだと、今ものすごく痛感している。
明日18日金曜日の第1グループの停電は、午前6時20分~10時と13:50~17:30。
さっき東京電力のプレスリリースを見たら、17日から一週間の予定表を公表している(ものすごく見づらいけど)。
あくまで予定だしグループ分けも変更になるかもとか言っているが、ないよりましだと思う。
東京電力プレスリリース2011年 3/17
http://www.tepco.co.jp.cache.yimg.jp/cc/press/11031712-j.html
17日以降の予定表
http://www.tepco.co.jp.cache.yimg.jp/cc/press/betu11_j/images/110317g.pdf
◇計画停電四日目。病院めぐりをして、スーパーに疑問を持つ。 ― 2011年03月18日 23時06分24秒
2011年3月18日金曜日 計画停電四日目。
今日は朝一の停電の日だったので、午後からも停電がある予定。
6時過ぎから始まり10時前に停電が終わり、13時30分予約まで時間があるからとのんびりテレビをつけると、みずほ銀行がシステムの不具合を起こしてATMが止まっているという。
今日は午後から歯医者もあるので、現金が必要だ。
そういえば、歯医者の予約は16時からだが、ちょうど午後の停電の最中である。
歯医者に電話をすると、「停電中は診療ができないので、明日に予約をずらしてもらえないか」というので、了承した。
だったら、花粉症の注射を打ちに午後は耳鼻科に行こう。
それでも現金は必要だ、などと考えているうちに自治体の広報車が何か言っている。
「本日予定されていたぁぁぁ~、午後の停電はぁぁぁ~、中止になりましたぁぁぁ~」
午後の停電が中止になったら、トレッドミル検査は実施される、
そう思って準備をしているうちに、銀行に行く時間がなくなったのでそのまま病院へ。
今回の心臓の検査は、喘息の影響以外で、不整脈などの心臓疾患の兆候がないかどうかを調べるものだ。
2年前にも一度やっているので、今回で二回目だ(前回は喘息とは無関係だったが)。
前回のホルダー検査用の心電図は、昔のカセット式ウォークマンくらいの大きさがあったが、今はデータ用のウォークマン程度の大きさで楽だった。
トレッドミル用の心電図に付け替え、腕に血圧計を装着して、トレッドミル(検査用ウォーキングマシン)に乗る。
最初はゆるやかな傾斜で、速さもそれほどではないが、徐々に負荷をあげていく。
2年前は楽勝だったのに、今回はけっこう息が上がっている。
ホルダー心電図装着中、家での行動チェック表というのをつけていたのだが、それを忘れてしまい、後で持参すると約束する。
支払い窓口で昨日の停電中の支払いと合算して請求されたが、銀行に行けず財布のお金が足りなかったので、「次回支払い」にしてもらった。
みずほのシステム事故で、けっこうそういう人がいたらしく、窓口の人も「いいですよ~」と言ってくれた。
いつもは自動支払機で清算するので、こういうやり取りはなんとなく懐かしい。
病院に行く途中の細い路地で、車の大渋滞があったのが、帰りもそのまま大渋滞中だった。
中には、車を列に放置して運転手も誰もいない車もある。
なんだろうと思ったら、ガソリンスタンドの給油の列だった。
病院から行って帰って1時間半くらい。それから列の状況は行きと帰りと変わりない。
列はガソリンスタンドから、1km以上続いていた。
午後に耳鼻科の予約を入れると、まだ診療前なのに77人待ち。順番は2時間半後だ。
毎年花粉のアレルギー症状がひどいので、今年は注射で抗体をあげるという治療を受け、一週間に一度注射に通っているのだが、これが非常に調子がいい。
全部で6回で、症状の重い人は10回まで延長ができるらしい。
今日は6回で切り上げるか、10回まで延長するかの相談の日だ。
予約をした後で、病院近くの大手スーパーT(ちょっと高級店。でも、普段は西友などと値段は大きく変わらない)に行き、みずほのATMを見ると「中止」のランプがついている。
しかたないので、ドトールでちょっとお茶をした後で店内を見回すと、トイレットペーパーが入荷している。お一人様1個限りだが、値段を見てびっくり。
12ロールで498円。
キャベツが西友で一昨日までは189円だったのに、ここでは298円。
市場に物はあるというのに、ガソリンがないばかりに物流が滞っていると聞いている。
市場では、普通の値段で取引されているというのに、なんでこんな値段がついているのか。
地震前までは異常なデフレ傾向だったのに、突然インフレのはじまりか? 第二次オイルショックか?
お店の人に聞くと、トイレットペーパーは突然入荷になったが、ティッシュペーパーはないという。
うちでは、ティッシュペーパーが切れているのだ。
駅前のみずほ銀行へ原付で移動すると、駅前は自転車とバイクの駐車禁止区域になっていて、バイクをどこに停めたらいいのかわからない。
お金をおろしに来て、バイクで駐車禁止などとられるとわりにあわない。
宝くじ売り場の人に聞くと、「裏にないですか?」と言うので行ってみると、車椅子用の車両とみずほの社用車の駐車場があったので、そこの脇に停めさせてもらおうと入っていくと、スタッフ専用ドアの中から人が出てきた。
「バイク置き場がないので、ATM使う間のちょっとだけここにバイク停めてもいいですか?」
と聞くと、ちょうどそこに現金輸送車が入ってくるタイミングだったようで、
「えー、ちょっと今ここに車が入ってくるんですよね」
と迷惑そうな様子。
「だって、みずほさんでシステムダウンするから、コンビニでもよそのATMでもお金おろせないんですよ。スーパーTからわざわざ来たんですよ。ガソリンだってないのに、どうしてくれるんですか?」
と居直ると、しぶしぶ駐輪を許可してくれた。
今思えば、フルフェイスヘルメットにマスクをしたおばさんが、10年以上前の原付をひきずって文句言っている図は、けっこう怖かったのではないだろうか。
いずれにしてもお金を無事出金し、心臓検査の病院に提出しわすれた行動チェック表を届け、耳鼻科に戻ったときに順番の30分前だった。
注射を6回以上続けるか否かについて相談し、「薬の入荷とか考えると、6回受けられたし遠慮した方がいいですか?」と言うと、医師は笑って「心がけは立派だけど、そんなに遠慮しなくてもいいよ」と言ってくれた。
診察と注射が終わり、薬をもらう間に、またスーパーTに行く。
今日は旦那が仕事の打ち合わせで上司と食事をしてくるので、弁当を予約してあったのだ。
また店内を見回すと、さっきまではなかった米2kgとティッシュペーパー5個セットが山積みになっている。どちらもお一人様ひとつ限り。
「さっき入荷したばかりです~」とお店の人は叫んでいる。ほんとかよ、出し渋ってるだけじゃないのか?
米は母に頼んだが、通常は今日届くのがいつになるかわからないらしい。
お米はこのままだと、来週中には底をつく。
急場しのぎに、あきたこまちの無洗米を2kg購入980円。ティッシュペーパーも498円だった。
レジの人に「みんな買い占めるから高いのよね~」と言われたが、本当はお店で出し渋ってるのも原因なんじゃないかと思えてきた。
薬をもらって19時頃家に着くと、歯医者から留守電話があった。
「停電中止になったので、ご都合よければ夕方来てください」とのこと。
急いで歯医者に電話をかけて、「今日は行けなかったので、予定通り明日行ってもいいですか?」と言うと、「明日来てください」とのこと。
歯医者はインプラントの検診と、歯石取り。病気で行くんじゃないので気が軽い。
こうして病院に行けるのも、薬をもらえるのも、目に見えない幸福の上に成り立っているのだと、被災地のことを考えるとありがたく思える。
うどんのことで文句を言ったのに、父から「荷物が着くけど、もし何か足りなければなんでも言ってくれ」と電話があり、ありがたさで涙が出てくる。
3月19日土曜日の計画停電は、終日中止の予定らしい。
日曜日と祝日の月曜日は、土曜日の動向を見て決めるとのこと。
停電のストレス、物のないストレス、なによりガソリンのないストレス。
できるだけ考えないようにしたいが、生活に直面しているから、いやでもストレスがかかる。
被災地よりはまだ温暖だけど、ここ数日は冷え込んでいる。
それでも我が家では、暖房を控えて室内で厚着をするようにしている。
都内の停電のないところでも、暖房を控えたりしている人も多いようだ。
それなのに、ドームで野球をやろうなんていう話もあったりして、私たちの努力は水の泡なのか?
「被災地を元気付けるために」という大義名分で開催するなら、しばらく関西方面でだけやってほしい。
今関東で電力のかかる球場を動かすということは、結局は手前の儲けだけの話なんじゃないかといわれてもおかしくないと思うのだが。
今日は朝一の停電の日だったので、午後からも停電がある予定。
6時過ぎから始まり10時前に停電が終わり、13時30分予約まで時間があるからとのんびりテレビをつけると、みずほ銀行がシステムの不具合を起こしてATMが止まっているという。
今日は午後から歯医者もあるので、現金が必要だ。
そういえば、歯医者の予約は16時からだが、ちょうど午後の停電の最中である。
歯医者に電話をすると、「停電中は診療ができないので、明日に予約をずらしてもらえないか」というので、了承した。
だったら、花粉症の注射を打ちに午後は耳鼻科に行こう。
それでも現金は必要だ、などと考えているうちに自治体の広報車が何か言っている。
「本日予定されていたぁぁぁ~、午後の停電はぁぁぁ~、中止になりましたぁぁぁ~」
午後の停電が中止になったら、トレッドミル検査は実施される、
そう思って準備をしているうちに、銀行に行く時間がなくなったのでそのまま病院へ。
今回の心臓の検査は、喘息の影響以外で、不整脈などの心臓疾患の兆候がないかどうかを調べるものだ。
2年前にも一度やっているので、今回で二回目だ(前回は喘息とは無関係だったが)。
前回のホルダー検査用の心電図は、昔のカセット式ウォークマンくらいの大きさがあったが、今はデータ用のウォークマン程度の大きさで楽だった。
トレッドミル用の心電図に付け替え、腕に血圧計を装着して、トレッドミル(検査用ウォーキングマシン)に乗る。
最初はゆるやかな傾斜で、速さもそれほどではないが、徐々に負荷をあげていく。
2年前は楽勝だったのに、今回はけっこう息が上がっている。
ホルダー心電図装着中、家での行動チェック表というのをつけていたのだが、それを忘れてしまい、後で持参すると約束する。
支払い窓口で昨日の停電中の支払いと合算して請求されたが、銀行に行けず財布のお金が足りなかったので、「次回支払い」にしてもらった。
みずほのシステム事故で、けっこうそういう人がいたらしく、窓口の人も「いいですよ~」と言ってくれた。
いつもは自動支払機で清算するので、こういうやり取りはなんとなく懐かしい。
病院に行く途中の細い路地で、車の大渋滞があったのが、帰りもそのまま大渋滞中だった。
中には、車を列に放置して運転手も誰もいない車もある。
なんだろうと思ったら、ガソリンスタンドの給油の列だった。
病院から行って帰って1時間半くらい。それから列の状況は行きと帰りと変わりない。
列はガソリンスタンドから、1km以上続いていた。
午後に耳鼻科の予約を入れると、まだ診療前なのに77人待ち。順番は2時間半後だ。
毎年花粉のアレルギー症状がひどいので、今年は注射で抗体をあげるという治療を受け、一週間に一度注射に通っているのだが、これが非常に調子がいい。
全部で6回で、症状の重い人は10回まで延長ができるらしい。
今日は6回で切り上げるか、10回まで延長するかの相談の日だ。
予約をした後で、病院近くの大手スーパーT(ちょっと高級店。でも、普段は西友などと値段は大きく変わらない)に行き、みずほのATMを見ると「中止」のランプがついている。
しかたないので、ドトールでちょっとお茶をした後で店内を見回すと、トイレットペーパーが入荷している。お一人様1個限りだが、値段を見てびっくり。
12ロールで498円。
キャベツが西友で一昨日までは189円だったのに、ここでは298円。
市場に物はあるというのに、ガソリンがないばかりに物流が滞っていると聞いている。
市場では、普通の値段で取引されているというのに、なんでこんな値段がついているのか。
地震前までは異常なデフレ傾向だったのに、突然インフレのはじまりか? 第二次オイルショックか?
お店の人に聞くと、トイレットペーパーは突然入荷になったが、ティッシュペーパーはないという。
うちでは、ティッシュペーパーが切れているのだ。
駅前のみずほ銀行へ原付で移動すると、駅前は自転車とバイクの駐車禁止区域になっていて、バイクをどこに停めたらいいのかわからない。
お金をおろしに来て、バイクで駐車禁止などとられるとわりにあわない。
宝くじ売り場の人に聞くと、「裏にないですか?」と言うので行ってみると、車椅子用の車両とみずほの社用車の駐車場があったので、そこの脇に停めさせてもらおうと入っていくと、スタッフ専用ドアの中から人が出てきた。
「バイク置き場がないので、ATM使う間のちょっとだけここにバイク停めてもいいですか?」
と聞くと、ちょうどそこに現金輸送車が入ってくるタイミングだったようで、
「えー、ちょっと今ここに車が入ってくるんですよね」
と迷惑そうな様子。
「だって、みずほさんでシステムダウンするから、コンビニでもよそのATMでもお金おろせないんですよ。スーパーTからわざわざ来たんですよ。ガソリンだってないのに、どうしてくれるんですか?」
と居直ると、しぶしぶ駐輪を許可してくれた。
今思えば、フルフェイスヘルメットにマスクをしたおばさんが、10年以上前の原付をひきずって文句言っている図は、けっこう怖かったのではないだろうか。
いずれにしてもお金を無事出金し、心臓検査の病院に提出しわすれた行動チェック表を届け、耳鼻科に戻ったときに順番の30分前だった。
注射を6回以上続けるか否かについて相談し、「薬の入荷とか考えると、6回受けられたし遠慮した方がいいですか?」と言うと、医師は笑って「心がけは立派だけど、そんなに遠慮しなくてもいいよ」と言ってくれた。
診察と注射が終わり、薬をもらう間に、またスーパーTに行く。
今日は旦那が仕事の打ち合わせで上司と食事をしてくるので、弁当を予約してあったのだ。
また店内を見回すと、さっきまではなかった米2kgとティッシュペーパー5個セットが山積みになっている。どちらもお一人様ひとつ限り。
「さっき入荷したばかりです~」とお店の人は叫んでいる。ほんとかよ、出し渋ってるだけじゃないのか?
米は母に頼んだが、通常は今日届くのがいつになるかわからないらしい。
お米はこのままだと、来週中には底をつく。
急場しのぎに、あきたこまちの無洗米を2kg購入980円。ティッシュペーパーも498円だった。
レジの人に「みんな買い占めるから高いのよね~」と言われたが、本当はお店で出し渋ってるのも原因なんじゃないかと思えてきた。
薬をもらって19時頃家に着くと、歯医者から留守電話があった。
「停電中止になったので、ご都合よければ夕方来てください」とのこと。
急いで歯医者に電話をかけて、「今日は行けなかったので、予定通り明日行ってもいいですか?」と言うと、「明日来てください」とのこと。
歯医者はインプラントの検診と、歯石取り。病気で行くんじゃないので気が軽い。
こうして病院に行けるのも、薬をもらえるのも、目に見えない幸福の上に成り立っているのだと、被災地のことを考えるとありがたく思える。
うどんのことで文句を言ったのに、父から「荷物が着くけど、もし何か足りなければなんでも言ってくれ」と電話があり、ありがたさで涙が出てくる。
3月19日土曜日の計画停電は、終日中止の予定らしい。
日曜日と祝日の月曜日は、土曜日の動向を見て決めるとのこと。
停電のストレス、物のないストレス、なによりガソリンのないストレス。
できるだけ考えないようにしたいが、生活に直面しているから、いやでもストレスがかかる。
被災地よりはまだ温暖だけど、ここ数日は冷え込んでいる。
それでも我が家では、暖房を控えて室内で厚着をするようにしている。
都内の停電のないところでも、暖房を控えたりしている人も多いようだ。
それなのに、ドームで野球をやろうなんていう話もあったりして、私たちの努力は水の泡なのか?
「被災地を元気付けるために」という大義名分で開催するなら、しばらく関西方面でだけやってほしい。
今関東で電力のかかる球場を動かすということは、結局は手前の儲けだけの話なんじゃないかといわれてもおかしくないと思うのだが。
◇月齢13.3 月暈 ― 2011年03月18日 23時30分32秒
満月はあさっての20日だが、低気圧が近づいているのか、非常に大きな月暈を確認。
横にある棒のようなものは、となりの建物のテレビアンテナである。
今日の月暈は、白っぽい光を放ってぼんやりしている。
先週は関東でも、早朝に幻日(太陽が二つに見える現象)が見えたり、大きな地震の前後で珍しい現象が確認されている。
明日とあさっての月は、地球と月の距離が一番近く、いつもより14%大きく30%明るく見える、「スーパームーン」と言われているらしい。
明日19日の月齢は14.3、あさって20日の月齢は15.3。
exciteニュース
NASA「3月19日のスーパームーンは14%大きく30%明るく見える」
http://www.excite.co.jp/News/net_clm/20110317/Rocketnews24_81158.html
スーパームーンの前後は、天災がおきやすいなどというジンクスもあるらしいが、科学的根拠は一切ない。
地震との関連を言う人もいるが、月の干満による影響はあるかもしれないが、それがプレートなどに直接関係するという根拠はどこにもないらしい。
いずれにしても、明日から22日まで4日続けての大潮になるので、海に近い被災地の人たちは、十分注意が必要だ。
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